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そばに
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新井君は、帰らないでそばにいてくれた。
窓の外を眺めながら、新井君は歌いだした。
「眠る夜空に浮かぶ君と~駆け抜ける風に揺られながら」
「野原に寝転んで星を眺めて~まるで恋人と笑う君~」
あの時に聞いた歌だ。
歌っているときの新井君は、どこか切ない顔をしてた。
タイトルはAM1:45の君に、だっけ。
今の時間とぴったりだ。
俺は静かに新井君の横に行った。
「どした?」
「新井君の歌聞いてると落ち着く」
「俺も優音の声聞くの好きだよ」
そう言うと、新井君はふわりとした笑顔を見せた。
その表情を見て、心拍数が一気に上がる。
「ありがとう」
俺は素直にお礼を言った。
「優音が歌ってるとこ見たことないけど、きっと好き」
新井君は窓を開けた。
駆け抜ける風。なびく髪。
俺は自然と目を閉じた。
新井君が隣にいるだけでこんなにも安心する。
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