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レクが終わり下校のみになった。
『テクノくん。 理科室で待ってるね〜』
あーまた理科室の場所わかんなくなっちゃったよ〜
確か北館で…
音楽室と手前…
あったあった。
ドア空いてないし、一番乗りじゃーん
まる椅子に座って待ってるとやっと来た。
『お待たせ。今日はヒーローいないよ』
「そうなんだね。何?その機械。」
『電流を流す機会だよ。 普通の人ってさ0.05Aで死ぬんだって。 テクノくんはなんAで死ぬんだろうね。
死んでもさ、僕らにお金はいるしさ笑
メリットしかないよね〜 あ、逃げたらどうなるかわかってるよね?』
「…逃げないよ。」
電流は流されたことないな、、
拓海くんはワニグチクリップを僕の指に挟んだ。
ギザギザしているからくい込んでいたい。
『じゃ、最大で流すね。 頑張って〜』
一瞬にして身体に電撃が走る。
視界が真っ暗になり、耐え難い激痛が襲い息ができない。
『やばいんじゃね〜? 白目むいてるぜ』
「アガガガ ウグッ」
『止めるか〜』
電流は止まったが激しく身体が痙攣する。
まともに息も吸えない。
『つまんね〜死なないじゃん。しばらく治んないと思うし、先帰るわ〜』
「ウググ アガッ」
息が吸えない。
死ぬのか?
「ヴッ」
しばらくすれば治るだろう。
それまでの辛抱だ。
「グッ アガッ」
30分もすれば動けるようにはなった。
壁伝いで昇降口まで歩く。
帰り道、吐きまくって身体が震える。
電流のせいか、血液の循環が悪すぎる。
普通に歩いても学校から家までは25分かかる。
1時間かけて家に着く。
まだ伊佐久さんは帰ってきていない。
感電した時の対処法を調べる。
医療機関の受診か、、無理だな。
身体の震えが止まらない。
まだ痙攣はおわっていない。
無理して帰るんじゃなかった。
気を失っては激痛で起きるを繰り返す。
「ただいま〜」
伊佐久さんが帰ってきた。
治さなきゃ。
ガタガタと震える身体を立たせようと必死になるが崩れ落ちてしまう。
「どうした!」
駆け寄って心配してくれるが、話せない
待って、吐く。
伊佐久さんを突き放し、床に吐き出した。
出たのは血。
吐血したのか?
「テクノくん! テクノくん!」
叫ぶような声。
そんなに僕のこと心配?
死ねばみんな喜ぶ。
自己治療をしたくても身体が言うことを聞かない。
伊佐久さんがハッとした顔で僕の服をめくった。
「電流か? 電流なのか! テクノくん!」
頷いても痙攣のせいか伝わらない。
伊佐久さん電流…
「わかった!今治療するから!」
緑色の光に包まれる。
すると次第に痙攣も激痛も治っていく。
「ごめん! もっと早くに気づいてあげられれば、痛かったよな… ごめん…ごめん」
「謝らないでください。こういう結果になったのは僕が決めたんで。 ありがとうございます。」
吐血した血を処理する。
「いつも心配かけてごめんなさい。
だけど、普通の暮らしするためには仕方ないんです。
施設に戻りたくないし、友達も欲しいから…」
「…テクノくんは幸せなの?」
投げかけられた質問は僕の胸を締め付けたり
幸せではない。
幸せのはずがない。
なっちゃいけないんだよ。
「…幸せじゃないですよ笑」
初めて、感情が表に出た気がする。
何かが頬をつたって落ちていく。
「テクノくん…」
「僕はヴィランなんです。 わかるでしょ?
そういう運命なんです。抗えない。 幸せなんて、、」
視界が歪んで見えなくなった。
声も、何かが喉を塞いで出なくなった。
伊佐久さんは僕を強く抱きしめた。
「関係ないよ。ヴィランとか、ヒーローとか 何があっても俺はテクノくんを優先する。
もう逃げなくていい。居場所がないなら作る。」
「拓海くんは僕がヴィランだって知ってる。
抵抗したらバラされるんです。」
「大丈夫だよ。 絶対1人になんかしない。」
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