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=Ring1= 003.
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「しょ……、薔(ショウ)……ッん……はっ、も、やめ……」
奴隷が水を舐め続けるのにも飽きてきた頃、ずっと僕の手で背筋を撫でられ続けていた藍(ラン)は遂に音を上げた。
紅潮した頬と潤んだ瞳の無敵を誇る二重の武器で、僕の愛撫をやめさせようと必死になる藍。
すっごく可愛かったけれど、この辺でやめてあげないとね。
勃ったら困るし(僕も藍も)。
性感帯への刺激が止まった安堵で、間の抜けた笑顔を晒してくれた藍の癒しに預かっていた。
その時響いた怒鳴り声。
「もういいよ、興ざめだ!お前は教室の外で反省してこい」
藍とそろって顔をあげれば、ちょうど時雨くんが奴隷の首根っこをつかむところだった。
そのまま少年は彼に引きずられて行く。
「…あ…ッ、ぉゆ、ゅるしくださ…っあぁ!」
悲鳴に近い声で、しかし発声器官が発達していないのかとても小さな声で少年は喚いた。…本人は喚いているつもりだったんだろう、状況から察するに。
ふりまわ(そうと)している腕や足も、随分か細くひ弱な印象を受ける。
奴隷なんてみんなそんなもんだけど。
かすかに暴れながら彼は廊下に投げ捨てられた。
べしりと、壁に叩きつけられる音がする。
「さっさと死ねば良いのにな、お前なんか」
まさに今にも殺しそうな顔で、時雨くんはそう言い放った。
教室の壁が邪魔になって僕の方から奴隷の様子は見えないが、きっと怯えていることだろう。
ぼんやりと眺めていた。
すると突然僕のすぐ隣の席で、椅子がそっと引かれるのを感じた。
藍がこそこと立ち上がる。
「………ラン…?」
「あっ…」
ぴくん、と揺れた瞳はまだ少し濡れていたけれど、その奥に宿る藍の意思は彼の体を突き動かしているようだった。
「しょ…」
「ついていこうか?」
控えめにそう言ってみれば、ぱぁっと明るくなる表情。
ああ、可愛い生き物だ。
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