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【三歩】-33
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あっという間に幸平の性器はそそり立ち、だらだらと先走りを溢れさせた。普段のセックスでもここまで感じることはない。自分の体に何が起こっているのか理解できず、幸平の頭は半ばパニックに陥っていた。
そんな幸平の姿を、男は微かに口角を上げて見下ろしている。
「二、三時間は効果があるだろうから、思う存分楽しむといい」
男は鼻歌混じりにそういい残すと部屋から出ていった。残されたのは、幸平と、幸平の中で回転を続けるバイブと、永遠と繰り返される洋之と女のセックスの音声だけ。
体の異常が白い粉のせいだとわかり多少は冷静さを取り戻せても、これでは散々飼い慣らされた後、突然野に放り出されたペットの気分だ。さあ自由に跳びまわれといわれてもどうしていいのかわからない。
「んあ…ッ」
体の敏感な部分をバイブが掠めていく。蠢くバイブは使命を果たすべく次から次へと幸平へ快感をもたらした。考える隙すら与えてもらえず、たまらず腰を浮かせる。
手の拘束さえなければ全てが解決するのに、固く固定されたそれは解ける気配はない。体の疼きは強まる一方で、イきたい、出したい、感じたい、と体が全身で叫んでいる。
途切れることのないバイブの振動が脳をも破壊していくようで、小刻みに揺すられれば揺すられるほど、幸平の体は快楽に貪欲になっていった。
もっと。もっと。もっと……!
強い刺激を求めて、擦りつけるように自然と腰が揺れる。
初めは嫌悪しかなかった女の声も、いつしか気にならなくなっていた。それどころか気づけば女に自分を重ねていて、同じように嬌声を上げていた。
「ユキ……ユキ……っすごい……ユキの奥まで入ってるよ……はぁぁ……いい……ねぇお願い、ギュってして……」
箍が外れるとあっという間に幸平の頭は何も考えられなくなった。これが薬のせいだけだったのかはわからない。が、確かにこの瞬間の幸平は幸せだった。
音声だけでも本当に洋之に抱かれている気持ちになれたし、本人にはいえない想いもここでなら好きなだけ伝えることができた。
幾度となく果てて、幸平の中は空っぽになった。それでも責め立てるように絶え間なく快感の渦はやってきて、細々と残っていた幸平の意識をも、最後にはかき集めて持っていってしまった。
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