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すれ違い13
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「お前と友達になりたいと思ったんだ。なんか、似たような雰囲気してたし。だから、あの時助けたんだ」
「……でもさ、今はそれ以上って感じじゃない?」
渉が弁当箱を地面にそっと置いて、俺の顔を覗き込んでくる。それに、笑いかけながら答える。
「そうだな。お前とは親友になれそうだな!」
「……?」
心底不思議そうな顔をするが、笑いかけながら
「俺もお前の馬鹿正直なとこ、大好きだぜ!」
「……え?」
「明日から大翔もいれて、三人で飯食おうな。あ、場所は屋上でいいだろ。今度から昼飯楽しくなるな!」
明日の楽しみを語る中、渉が小さくため息をついた。
「……まぁ、鳴海さんのことだから、こうなることは想定の範囲内か……」
「なんかいった?」
「いえ、明日から楽しみだと思って……覚悟してくださいね」
そういって笑う彼の笑顔に、やや黒いモノを感じて背筋に嫌なモノが走った。が、その時は気が付かなかった。
渉の猛アピールに悩むことになるのは、また別の話。
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