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夏
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夏のある日
「えー、今日は皆さんに新しいクラスメイトを紹介したいと思います。」
担任の成宮先生から朝のHR中に突然の報告。
その言葉に教室内がザワついた。
俺は南 太地。男子高校生。
実家から少し離れたところの高校に進学した俺は、寮とかではなくアパートで一人暮らしをしていた。
もちろん親の援助ありで。
夏休み1か月前という変な時期にやってきた転校生。
この高校は男子生徒オンリー…つまり男子校だ。
当たり前だが女子は一人もいない。
転校生も当然男子生徒。
こんな高校に通っているせいもあり、今まで彼女という存在がいたことはない。
「はい!!静かに!!」
男子校だからか、それなりに同性愛者も多い。
そいつらからしたら余計に転校生には興味があるらしい。
騒いでるやつらは大体そういう奴ら。
あー、つまんな…早く帰りたい。
まだ来たばっかだけど…
「入ってきなさい。」
そう言われ、教室に入ってきたのは……
「「「え゛ぇぇぇぇぇえーーー!?」」」
クラス中が驚きに溢れ
ザワザワしていただけの教室が大騒ぎ状態となった。
俺も驚き、思わず立ち上がってしまった。
「嘘だろ!?」
「いやいや、ありえねぇって!!」
「ちょ、ここ男子校だよな!?」
様々な声が飛び交い、教室は大騒ぎ。
転校生が教室に入ってきた瞬間、俺を含めクラスメイト全員が驚いた。
金色の綺麗な男子にしては少し長めの髪
くりっとした大きくて綺麗な瞳
白い肌…
外国人かと思うほど整った綺麗な見た目に加え
身長もかなり小さく
見た目は完全に女の子。
男子校に女子が入るわけが無い。
そうわかってはいても、その転校生は女の子にしか見えなかった。
「静かにしなさい!今日から皆さんのクラスメイトになる鳴砂だ!…鳴砂、自己紹介しなさい。」
「え、えっとぉ……」
……ん?
恥ずかしいのか少し顔を赤らめ、もじもじしている。
明らか見た目は女の子なのに
声は小学生の男の子みたいだ。
「ぼ、僕は…鳴砂…海渡です…」
「え、男なのー?」
そうクラスの一人が質問をする。
「は、はい!男です!えっ…と、沖縄の方から来ました!」
「ほんとに男ー??」
次々と性別に関する質問が飛び交う。
何度男だと言っても信じられないみたいだ。
正直俺も信じられていない。
「お、男だってばっ!!」
「鳴砂は正真正銘男です。じゃあ鳴砂、1番後ろの空いている席に座りなさい。」
「はいっ」
成宮にそう言われ、女の子のような見た目の子は1番後ろの俺の隣の席に座った。
「では、1時限目は地理です。チャイムが鳴る前に準備しておくように。」
こうして朝のHRは終わった。
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