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高校入学前の話
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オレは今、ボスに呼び出されて教育係のルカさんと共にボスの元へ向かっているところだ
コンコンコン
「失礼します」
ルカさんに続いて部屋へ入ると一人の女性が優雅に紅茶を飲んでいた。
この女性がオレたちSMILEのボス
─── イザベラ
ベラは黒く艶やかな腰まである長い髪に、大きな赤い瞳、整った顔立ちでお淑やかな淑女の雰囲気を持つ女性だ。
怒らせさえしなければだが。
「2人ともよく来てくれたわね」
後ろで腕を組みボスの前に2人で並ぶと、
ルカさんがボスに尋ねた。
「いえボス。それでご要件は」
「ああ。レイについてなのだけれど、
日本のハイスクールへ入学してもらうことにしたの」
「???」「☆」
予想外の発言に固まるオレと、少し楽しそうにオレを見てくるルカさん。
高校へ入学?何のために?それも日本の?
「まあ聞きなさい。
レイはその若さで幹部入りしてルカから任務も申し分なくこなしていると報告を受けているわ───。
だけど、協調性に欠ける単独行動が目立つ。任務内容の報告書を見る限りではレイはもっと視野を広げることが大切だと思ったの。
私達は組織よ。貴方の勝手な行動で組織が危険にさらされる事があるなら、それを見過ごすことは出来ないの。自分勝手な単独行動はどっかの教育係も同じだけどね?」
突然話の的にされたルカさんは明後日の方を向いている
「オレの単独行動は認めますがその方が効率がいいと判断しました。任務は問題なくこなしています。」
「最後まで話を聞きなさい。
たしかにさっき言ったことも目的の1つだけど、本来の目的が別にあるのよ。むしろそっちの方が本命よ。」
「なんですか、そのもうひとつの目的って。」
尋ねるとボスの眼光が鋭くなった
「日本であるクスリが出回っていてね、それもなかなかタチの悪いものなの ───
ただでさえ日本という国は、そういった裏の対処が他国に比べて劣っているというのに。そのクスリが高校生の間で出回っているらしくて下手に手が出しずらい状況というわけ。
それで日本組織から私達“SMILE”へ依頼があったの。
レイにはその為の潜入捜査をしてもらうわ。
貴方はさっき言ったようにまだまだ足りない物が多いの。任務で今のところ問題は起こしてないけれど、これからのレイの成長のために今回の任務は必要だと判断したわ。
だからレイにはしばらく高校生になってもらう。
─── これは命令よ」
「── はい。では失礼します」
ボスとの話が終わりオレとルカさんはボスの部屋を後にする
少し歩くと楽しそうにルカさんが笑いながら俺の頭をポンポン叩いてくる
「アハハ!いや〜〜〜面白くなりそうだな?」
「どこがですか」
「その調子じゃ今回は難しい任務になりそうだな。まあボス直々のご命令だ。しっかりやれよ☆」
「勿論そのつもりですけど日本の高校生……」
「学校なんて俺らには無縁の世界だもんな〜
とりあえずレイなら何とかなるだろ」
「他人事だと思って。教育係なんだからアドバイスぐらい下さいよ」
「普段言う事聞かないくせに都合のいい時だけ教育係扱いすんなよな。
でもそうだなーーー、とりあえずはお前がしたい様にすることだな。アドバイスするならお前は友達を作るところからだな☆」
ずっとからかうような態度のルカさんに少し苛立ちを覚えため息がでる
ほんとにめんどくさい任務になりそうだーーー
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