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愛の告白!
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「....まじ?」
「はい」
「ど、こがすきなの」
「適当なのに面倒見がいいところとか、見返りを求めないで人に優しくできるところとか、笑顔が素敵なところとか、人目を気にしないところとか─────」
「す、ストップ!分かった分かったからまず手離して!!!」
肩をぐいと押されて、
しぶしぶ頬から手を離す。
先輩のほっぺた柔らかかった。
「.......お、れはさ、俺はさ、........弱いんだよ」
視線がまた下に下がって、
目が合わない。
「弱い?」
「俺は弱い、の」
「先輩弱いの?」
「うん」
肘付近に手をあてて、
密着した俺から逃げるように身を捩らせる。
1歩、後ろに下がると
ほっとしたように息をする先輩に
「俺も弱いですよ」
「俺の弱さと君の弱さは違う」
「違わないですよ、同じ人間ですもん」
「いや、そういうことじゃ、なくてさ、ん、なんつーのかな、こう、いや、お前はさ、真っ直ぐだけど、俺はへなへなにょろにょろっていうか」
へなへなにょろにょろ?
「あはは、なんですかそれ」
「笑うな、違う笑うところじゃない!」
「笑いますって、にょろにょろってなにっ」
思わず吹き出してしまって、
あわあわと慌てる先輩、
いやなんかかわいい。
高校んときは抱かなかった感情。なんだろう、心が癒されるような不思議な感覚。
「先輩さ」
先輩の愛がほしい、わけじゃない
先輩に、愛されたい、わけじゃない
俺の憧れだし
振り向いて貰えない前提の推しだったし
はは、あーもしかしたら
俺が愛したいのかもしれないな
先輩は、付き合ってって適当にその場のノリで言ったのかもしれない。簡単に言えちゃう人なのかもしれない。なかったことにしたいってことは″後悔″してるのかもしれない。
「.....」
俺が何を言うか、待つように
こちらに目線を向ける先輩。
でもさ、よく考えたら。
後悔してんなら俺に会いに来なくてよくない?いままでだってさ何年も会わなかったわけでしょ。
なんで会いに来たの。俺にさ、忘れて欲しくなかったのかな。なかったことにされたくなかったからなのかな。
先輩ってさ、言うことと、して欲しいこと反対に言ってんじゃないのかな。それって俺のいいように考えすぎ?
俺はさ、気がついちゃったんだよね、20年も持たなかった感情に。この気持ち、また封印しなきゃなのかな。
なんかわかんなくなってきた。
「.....先輩ごめんなさい」
とりあえず謝っておこう。
なんかよくわかんないけど。
突然の謝罪に、へらと笑う先輩。
戸惑ってる。
「これが初恋だし、初めて告白をしたし、先輩は軽いノリだったかもしれないけど、この気持ちの栓を抜いたのは」
高岩先輩なんだよ。
そう気持ちを伝えると
頬がかあと赤くなっていく先輩。
て、れた顔、初めて見たかも
あ、れ、あれあれあれ
心臓が、、、
「お、おま、おま」
「先輩ゆっくり」
「なんで田代くんまで真っ赤になってんだよ!!!」
「だって先輩が照れるから!!!」
「俺が気を使って!告白なかったことにしたのに、この俺の優しさ返せ!!!」
「なにそれ!!全然優しくないしなかったことにされたくない!!!!!」
「わかってんのか!俺だぞ!俺とお前が、、あれだぞ!!!」
「分かってるよ!」
「じ、じゃあ!出来んのか!俺とキス!!!」
「したよ!!!」
「......そうだった、あはは」
「あ、田代くん初恋ってまじ」
「.....そういう気持ち湧かなかったので」
「あはは、いや、そっか、田代くんって、なんかそっか、なんか分かってきた気がする」
「な、にがですか」
「お前は自分に嘘つかない感じだわ」
「そうかな」
「いやでも田代くん昔からモテモテだったじゃん。なんで俺なのよ。初恋.....ってもはや記憶にねえよ俺。田代くんって。思った以上に真っ直ぐなやつで戸惑う」
「そんな真っ直ぐな愛を受け止めるの、覚悟いんじゃん。なんだよそれ。田代くんほど真っ直ぐになれないよ」
「でも先輩が先ですよ」
「なにが」
「俺に告白してきたの」
「うん、まあな」
「それも2回も」
「2回......してなくね」
『聞いてください、あなた、そうあなたです!僕はあなたのことを幸せにする自信があります!選んでくれたら後悔させません。』
「そんな演説したっけ.......でもそれは全校生徒に対してだし!田代くん個人には言ってない!それにその時まだ顔すらしらないよ」
「俺は告白されました!」
「なんだよ、田代くん、頑固かよ」
「先輩とは言っても一年くらいしか一緒にいれなかったでしょ。だからもっと先輩のこと知りたいし、先輩と過ごしてみたいです。それに俺の事ももっと知ってほしい。告白の返事はそれからじゃ.....だめですか?」
はあと頭をかく先輩
「俺はさ、弱いんだよ。弱い。田代くんみたいにさ、好きとかそんな深く考えたことなかったし、いろんな欲が満たされればそれでよかったし。そんなんなのにさ振られたらさ、いっちょ前に死にたくなるくらい傷つくし─────田代くんにさ嫌われたくないから言わなかったけど」
先輩、笑ってない
「俺さ、田代くんにキラキラした目で見てもらえるほどいい人間じゃないと思う。俺、付き合ってた相手に振られる時いつも言われんだよね」
なんか、思っていたのと違うって─────
「........言いたいです」
「は?」
「言いたいです!ずるいです!惚気ですか!!!やめてください、そんなの他の人との何か聞きたくないです!!!」
ずるい、
ずるい
俺だって、
先輩のいろんな一面をみて
言ってみたい。
ずるい
先輩とお付き合いできた人も
思ってた先輩と違うって発見があるのも
「.......受け止める自信ある?」
「え」
「あんの?」
「あります!!!」
前のめりすぎる勢いに
あははと笑い出す先輩
あ、いつもの笑顔、
ああ先輩さっきの取り繕った変な笑顔してない
「先輩すきです」
「お前、靴履いてないの気づいてる?」
「え?あ!あ!!ほんとだ!!!」
「馬鹿だな。ったく。なんか分かんないけど、これからご飯でもいく?」
「え!は、初デートですか!!!」
「1ヶ月」
「1ヶ月?」
「ん、答え合わせしない?」
「答え合わせ.....?」
「田代くん、初めてなんだろ?俺そんな真っ直ぐな愛を、はいはい付き合いますって言うわけにはいかないっていうか。やっぱり田代くんもさ、真剣に考えてみてよ。本当に俺でいいのか、俺もさ、考えるっていうか...まあ俺のことはいいんだけどさ.........とにかくさ、1ヶ月後答え合わせしよ。まだ好きの気持ち残ってたらさ
────お前のファーストキスの責任取ってやる」
きゅん。
し、しぬ...............
な、な、なにこれえ
せ、先輩って
先輩って、、、
破壊力やばいんですけど!!!!!
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