アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺だって同じくらい
-
拓斗の驚いた目が俺を見つめて、動きが止まった。
めちゃくちゃ恥ずかしいことを言ってしまった気がするけど、言わなかったことにはできないし、こうなったら、俺の気持ちをちゃんと伝えてしまえばいい。
今言わなかったら、もう恥ずかしすぎて言えないかもしれない。
「俺…拓斗の腕の中で喘がされんの、好き……かも、しれない………」
最後の方はやっぱり恥ずかしくて、声が小さくなる。それでも拓斗は聞き逃さないでくれて、微笑んでくれた。
「た、拓斗……」
「薫、俺だけのネコになれよ。もうタチなんてできねーくらい、可愛がってやる」
「………っ!」
鋭い眼差しに、射抜かれた。
強い、怖いようなものじゃなくて、ゾクゾク、ドキドキするようなもの。
それだけで、イきそうになって、息が荒くなって、たまらず拓斗に抱き着いた。
「なる…っ、なる、から……もう、早く動いて……」
「薫……」
「お、俺のことっ、タチなんかできないくらい可愛がるんだろっ!だったら、早く溺れさせて、拓斗の腕の中で、喘がせてよ………」
さっきよりずっと恥ずかしいことを言ってるはずなのに、拓斗の目を見つめていたら、そんなことどうでもいいくらい欲情した。
もうとっくに、溺れているのかもしれない。
「…そんな煽って、加減なんてできないからな」
「…いいよ、俺だって、拓斗のこと求めてんだから…」
強気に笑ってみせたら、拓斗も笑って、キスをしてくれた。
俺の言葉がどれだけ拓斗を煽ってしまっていたのか、俺はまだ知らなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
54 / 80