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家に着いて真緒が料理を作ってる間、俺は風呂に入った。
上がるといい香りがして、すばるも手伝っていた。
「葵兄上がったの?」
「あぁ、入っていいぜ」
俺の言葉にすばるが風呂場に向かう。
「鈴汰たちは?」
「部屋だけど、邪魔しちゃダメだよ」
「しねーわ」
そう言うとすばるはリビングを出て行った。
また盛ってんのか、アイツは。
人の事言えたもんじゃねぇな。
「すばる上がったらお前も入れよ」
「はい。…あの、葵さん」
「なに?」
「味見してもらいたくて、いいですか?」
遠慮がちに言われて、俺はキッチンに行く。
「どれ?」
「これです」
菜箸で掴んだのは栗きんとんで。
そのまま真緒の手を引いて口に運ぶ。
「あ…」
「ん、美味い」
甘さも固さもちょうど良かった。
「ありがとうございます」
「……………」
そんな一言で嬉しそうに笑う真緒に俺は屈んでキスしていた。
「っ、葵さん…」
「逃げんな」
後ずさる真緒の腰を抱き寄せて深く唇を塞ぐ。
「んっ、ふ…」
栗きんとんよりコイツの方がずっと甘い。
つい夢中になって貪ってしまう。
「は…んんっ…」
「真緒…」
ヤベ…止まんねぇ。
「ぁ…、葵さん…っ」
精一杯の力で真緒が俺の胸を押し返してきた。
「こ、これ以上は…ごめんなさい…」
赤い顔を俯かせながら震える真緒に我に返った。
「…悪りぃ」
何やってんだ、俺。
鈴汰じゃあるまいし…
キッチンから出てリビングのソファに座る。
気を紛らわすようにテレビを付けた。
あー、なんかすげぇ…
抱きたい。
こんな感じ今までなかったのに。
一人で悶々としていたら、包丁の切る音が聞こえてくる。
「はぁ…」
真緒に聞こえないように息を吐いた。
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