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七夕の日(前編)
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「いよいよ…会えるッ!今日のために俺、生きてる!」
今日は7月7日。所謂、七夕というやつ。
日本人はほとんど知っていると思うが、七夕とは織姫と彦星が年に一度だけ再開できるという特別な日のことだ。
なぜ仲の良かった恋人2人が別々の場所にいなくてはならないかというと、2人で遊んでばかりいたから神様から罰を与えられた、という訳だ。
本当バカだよね。仕事と恋愛を両立できてこそ一人前なのにね。
まあ、その張本人、俺なんだけどね。
織姫と出会い、初めての恋に浮き足立って仕事が疎かになってしまった。
ごめんなぁ、ホモ(本名:ホルスタインモーモー)←牛の名前
ホモは「ホモォ」と一声鳴いた。
そんなことないよ、って言ってくれてるみたいだ。
可愛いなぁホモ。そんなホモを引き連れ、いざ天の川を渡り織姫の元へ!
約1年ぶりだからなあ…。再開したらいつもみたいに、手をつないで、ご飯食べて、一緒にいっぱい話したいなあ。
なんて思ってた俺がバカだった。
*
「織姫ーー!!」
天の川越しに織姫が見えた。
久しぶりの織姫の姿に心がぎゅっと締め付けられ、思いっきり名前を呼んで手を振った。
「彦星さん!!」
それに気づいた織姫は猛ダッシュで俺の元までやってきた。
…ん?なんか走り方が厳つくなった…か?
いや、気のせいだよな。うん。
「彦星さあああんっ!会いたかったっっ!」
両手を広げて飛びついてきた。
その顔は昨年と比べてやや細くなった…?ぐらいで、ほとんどこの前のままだ。
「織姫〜!!ぐはっ!?」
俺も両手を広げて向かい入れたはずなのだが。
あれまっ?
「いたたっ…」
なんで俺が織姫の体重支えきれなくなってんだ。
「彦星さん!会いたかった!今日までずっと彦星さん抱くこと妄想して毎晩自分を慰めてたんだよおお!!」
俺に跨ったまま、織姫はとんでもないことを言い放った。
「ちょっ、織姫…!そ、そ、そーゆーのはまだ俺たちには早いっていうか…そのッ!!抱くとか…そんな//」
ん…?んん?抱く…?だ、く?
「え、待ってなんで俺抱かれる側になっちゃってるの?」
冷静に考えろ俺。
きっと言い間違いだ。言い間違えちゃう織姫まじ可愛い。
うん。そーゆーことだろ?
「え、そーゆーことじゃないよ?」
「はう!心読まれたッ」
「あはは、彦星さんってば可愛いなあ。彦星さんの匂い嗅いでたら…息子、こんなんなっちゃった」
ぎゅっと織姫に手を取られ、それを織姫の下半身へと持っていかれる。
「そ、そ、んなっ、大胆な『ぎゅむっ』………ぎゅ、む?」
織姫の下半身に手をあてがうとなにやらぎゅむっとしたものが。
ま、まさかこれって…?
「あ、あははは、織姫何入れてるの?面白いなぁ」
いや、違う。きっと違う。
織姫にチンコなんてあるわけ
「彦星さんこそ面白いなぁ。これチンコだって」
いやいやいやいやっ!!
そんな訳ないそんな訳ない。
だってほら目の前の織姫はどこからどう見ても女の子ーーー
「じゃない!?」
「んー?」
無駄に広い肩幅に切れ長な細い目。
鼻はツンと高く形がよく、唇は少し薄くて色っぽい。
胸部も筋肉のように固く、身体に触れてみても丸みなんて一切帯びてない。
「な、あ…織姫…」
「どうしたの?」
「お前は女の子…?」
「へ?んな訳ないじゃん!今更何言ってんのさ!」
織姫はへらーっと笑った。
うそ、だろ…う……
なあ、ホモ?
「ホーモォ…?(訳:今更気づいたの?)」
ありえねぇぇぇぇ!!
「さてと…外だけどまあ気にしないで、抱かせて?」
織姫はにやりと唇の端を釣り上げ、長い髪を一本にきれいに結んだ。
「ははっ、ま…じで…?」
誰だよ織姫まじ可愛いとか言ってたやつ。
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