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結弦の墓 4<清、猇視点>
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「…はい。」
彼女がぎこちない笑みを返しながら涙を拭った
「…波留と結弦くんって本当に仲が良かったんですね。」
「そうみたいです。…波留くんもおいて何処かに行っちゃうだなんて」
彼女なりの強がりに猇が口を開いた
「俺達が、必ず見つけますから。」
いつの間にかタバコも捨てており、真剣な眼差しの猇に目の前の彼女はふわりと笑う
「ありがとうございます。…あの子の為にも見つけてあげて下さい。」
そう言うと、結弦の母親は踵を返して墓を後にした
「波留くんを、元気にしてあげて下さいね。…寂しいとまた塞ぎこんでしまいますから。」
今度はきちんとした笑顔で言う彼女に俺達も笑顔を向ける
「はいっ、…ありがとうございました」
気がつくと雨は止み、晴れ間が見えていた
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