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甘い香り3
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面の僧侶が碧の正面に立つ。
「口を開けて舌を出しなさい」
面の奥から聞き覚えのある声がする。
「…先、生…?」
碧が顔を上げて瞳に光を灯すと、面の奥からふふっと息が漏れる。
大好きな先生の笑い方だった。
「…先生、先生っ、どこに居たんですか、…もう…怖いです…やっぱり、もう…嫌です…っ!」
自分の言うことを聞かない身体が怖い。
何が起こるかわからないこの状況にもう耐えられない。
早く身体を自由にして欲しい、先生に抱きついて頭を撫でてもらいたい。
「落ち着きなさい。舌を出して、碧。これで怖くなくなる。うちの寺に伝わる妙薬だからね。大丈夫だよ」
面の奥で大切な人が微笑んでいるのがわかる。
「…っ、先生、お願い…これほどいて下さい…っ」
ずっと求めていた優しい声に身体も心も急に崩れてしまいそうになる。
「碧、儀式の最中だよ。わがままを言わずに言うことを聞きなさい」
「………っ…、」
碧は愛する人の諭すような声に舌を差し出す。
面をしたその男はどろりとした乳白色のクリーム状のものを匙で舌の上に乗せられる。
味はあまりしないが、もったりとして濃く、うっすらと苦い。
甘い匂いが強く、鼻の奥に抜けて酔ったようにぼうっとしてしまう。
「すぐに飲まずに口の中でよく溶かして回しなさい」
言われるままにそうすると、段々と意識が朦朧としてくる。
その割りには感覚は嫌に敏感で、舌が上顎に触れるだけで
ビクリと身体を反らしてしまうほど感じやすくなってしまう。
「…先生、…これ、なに…?」
「うちの寺に代々伝わる強力な催淫薬だ。すごく良く効くだろう?心配するな、副作用は無いからたっぷり使ってあげよう」
催淫薬…?
よく意味がわからない。
先生はぼうっとする碧を置いて、視界から消えてしまう。
シャンという錫杖の音はするので近くに居るのだろう。
「…!!…うっ!…いっ、やぁっ!!」
突然焦れた後孔にズブリと何かが入って来る。
それはすぐに抜き取られ、甘い余韻を残す。
驚いて振り返ると、面の僧侶が妙薬を指にたっぷりとつけて碧の蕾に挿入しようとしている。
その指には先程塗られた香油が光り、馴染みのある整った長いそれが入って来たのだと碧は知る。
「…っ、いやだっ!…先生、それ、やめてっ…ぁああっ!…っ!」
面の僧侶は碧の言葉を無視して再び指を後孔に埋めた。
二度の挿入で入りきらなかった乳白色のクリームが穴から溢れ、少し指を動かされだけでぐちゅりと卑猥な音がする。
急に二本もの指を挿入されたのにも関わらず、飢えた碧の孔は美味しそうに指をくわえ込んでしまう。
「…っぁあ、…い…やぁ…っ!…あ、うぅ…あっ」
面の男が指を動かす度に甘く鼻に掛かる碧の声が会場に響き、男達の情欲を掻き仰いでいる。
開いたり閉じたり襞を摩る指が入
口だけを弄り、その先の悦びを知ってしまった碧の欲望を満たそうとはしない。
妙薬に支配された碧の身体は奥をヒクヒクとさせて、強力な刺激を欲しがっている。
面の僧侶の指がもう一度妙薬を碧の奥に塗りつけようと深い所まで指を挿入すると、碧の身体が耐えきれずにビクビクと震え始める。
「…っ!あっ!あぁっ…ぅ、…せ、先、生…っん…っ」
辱しめを受けていることを忘れ、淫らに快感を求める碧の姿に面の僧侶が息を漏らす。
「もう少し我慢しなさい。後でちゃんと御勤めをしていっぱい奉納するんですよ」
面の僧侶が指を抜き取るとシャンシャンッと二回錫杖を鳴らす。
すると祭壇の両側から黒い艶のある異様な二対の木像が現れる。
ひとつは仁王立ちした男の像で顔は面の僧侶と同じもので、もうひとはその像が腰を屈めているものだった。
そしてその像たちは不自然なほど生々しいいきり勃った太い男性器を持っている。
面の僧侶は碧の居る台から降り、祭壇の真ん中で小さく真言を唱え出した。
「…っ、なにこれ?……先、生…やだ、行かないで…!」
異様な木像を見上げ、碧は恐怖に震える。
高僧がまた声を上げる。
「眞本尊の儀」
その声が渡ると会場の僧達が一斉に経を唱え始め、腹の底に響く太鼓の音が激しく拍節を刻み始める。
碧は薄い上半身を起こされ胸を高さの合わせた台にのせられると、近づく仁王立ちの木像の性器を顔に宛がわれる。
訳がわからず首を振っていると、面の僧侶が錫杖を鳴らす。
「碧、御本尊を口でご奉仕しなさい」
高圧的な愛する人の声に、碧は泣きそうな表情で口を開けた。
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