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昴side.
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『 ”人”という生き物に、僕は嫌悪感を抱いている。
”人”は、残酷で、脆くて、自己中心的で、恐ろしい。
だけど、だからこそ。
”人”は”人”の”良い所”を見つけるべきで、
だからこそ、うっかり愛してしまうんじゃないかと。
僕は、そう思うよ 』
あぁ、そうですね、父さん。
本当に、その通りで。
僕は”うっかり”海斗を愛してしまった。
だって、とてもとても、綺麗だったから。
桜が散る道を歩く海斗が、とてもとても綺麗だったから。
前を見て歩く海斗が、とてもとても綺麗だったから。
いつも笑ってる海斗が、とてもとても綺麗だったから。
だけど、たまに。
たまに見せる寂しげな表情を、
たまに見せる悲しげな表情を、
とてもとても、儚く思った。
綺麗。
綺麗だったから、僕は恋をした。
性別なんて気にならなかった。
忘れてた。
だって、息を、呑むほどに。
海斗。
君は、とても美しい。
「ッ・・・・・・、」
涙が止まらない。
どうして、
どうして、汚いものは、綺麗なものに惹かれる?
羨ましく思う?
こんなに汚れている僕を、綺麗な君は愛してくれた。
好きになってくれた。
あぁ、素晴らしいことだ。
この世界は美しい。
海斗。
君には敵わない美しさだけど。
君に恋をして、僕の世界はキラキラと輝いた。
目が眩む。
チカチカと痛んで、気を抜くと倒れてしまいそうになる。
目眩と勘違いしてしまうほどに、痛く、美しく。
そうだ、ずっとずっと、輝いてて。
海斗。
僕のこのうっとおしいほどの恋愛感情を、君は受け取ってくれる?
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