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最低だ!!あの変態やろー!!
ベロベロ舐め回した挙げ句、いやらしく触りまくりやがって!!... どうしてくれるんだ、この下半身!こんなモッコリさせてたら、俺の方が変態だと思われるじゃないかっ!!
真っ赤な顔でべそをかき、憤怒しながら重役フロアを足早に進む。そして考えていた。この身体をどうするべきか。
......トイレで処理する?えー、入社初日でまだおしっこしに行った事も無いのに、そっち先に出しちゃうのってなんか、...ねぇ、......もぉ、...早く治まってよ。
帰巣本能がそうさせたのか、グダグダ考え込みながら歩いていたが専務室の前まで来て、ピタリと足を止め自分の下半身に向かって怒鳴り付ける。
「あぁぁぁ、もういい!!逸そ枯れろ!!おまえ何て枯れちまえ!!」
するとガチャリと音がし、その重厚な扉の中から恭司が出てきた。
「...? 凪くん?誰と話しているのかな? 」
......息子です。
キョロキョロとフロアを確認してる恭司に心の中で教えてあげるも口になんて絶対に出せない。
俺のバカ!何で専務室の前で息子叱りつけたりしたんだよ!!いくら優しい専務でも、事実を知って、恐いパパですねぇ。なんて息子を慰めてくれたりはしねーわ!!
......ん? ............息子を慰める。
いかーん!!断じて違う!!そんなこと専務にしてもらおうなんて、小指の先程も思ってない!!
凪は顔を蒼白にしたり赤面させたり、一人でオロオロしてたが、結局の所、恭司を見上げ赤面した。
やっぱり、専務見るとドキドキする。これってやっぱり例のアレ、なんだろうな...。
胸の苦しさから、少し苦い顔をして見つめてくる凪に恭司は険しい顔をした。何となく凪の様子がおかしいし、目が赤い。きちんと確認しようと近づき片手で凪の顎を掴んで上を向かせた。
「...何かあった?」
今までの恭司からは想像も出来ないくらいの冷たいオーラに低い声。凪はズキンと締め付けられるような胸の痛みを感じ、恭司を見ていられなくなった。
......専務、怒ってる? ── !!?
何も答えず、聞いた途端に目をそらされるも、それを許さないと言わんばかりの力で恭司は凪の顎に手を添えて自分に向けさせる。
「 凪くん、私の質問に答えなさい。」
厳しい口調で問われるも、何をどう話して良いのか解らず凪は小さく首を振った。話せない。男のくせにセクハラされたなど絶対に言えやしない。それにそんな事を話して恭司にどう思われるか怖かった。だって雅臣は恭司の弟だから。
そんな事を思い押し黙ったままでいると、強い眼差しはそのままに恭司は顎から手を離し、「話したくないならいい。」とだけ言うと凪をその場に残し歩きはじめた。
「 ............っ、!!」
歩き去っていく恭司の背中が涙で歪んでいく。
どうしよう、怒らせた。行ってちゃんと話さなきゃ。でも、言えないよ。言ったらなんて思われるか、...恭司専務どこ行っちゃうんだろ。顔も見たくないって事、...なのかな、
突き放されたショックからその場を動けない。
歪んで見えなくなっていくのに恭司の背中から視線を外せなかった。どんどん小さくなっていく恭司の後ろ姿に気持ちばかり焦り、心の中でやだやだと叫ぶ。自覚した気持ちが不安感をより煽っていた。
「専務っ、行っちゃやだ...、」
遠く、姿が見えなくなった恭司に向かって泣いて言い、鈍い足で凪は慌てて追いかけた。
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