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25.好き、好き、好き!(甘々)
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「はぁ…」
「どうしたんです?ため息なんかついて」
「いや…最近、人間不信に陥ったような気がして…」
「何でですか?人にどーのこーのって物言うくせに。あ、それも人間不信からきてるんですか?後輩に冷たくしかあたれないのは」
「はぁっ?、べ、別にそれは、…優しくとか俺のあれじゃねぇし」
「あぁ、ただ素直になれずにその分厳しくしちゃうってやつですか」
「はあ!?」
「子どもですよね〜本当」
「……てめぇ何だそのわざとらしいリアクションは…殺すぞ」
「あぁ、良いんですよ。素直になる必要はありません。俺の前でだけ素直になればそれで良いんです」
「あぁ!?誰の前でも素直になってやるかよ…!」
「ええ〜?先日のあの、好きだよ…は、俺に素直になってくれたんじゃないんですか〜?」
「、ーばっ!!、あ、あれは…っ!あ、あれはあれだ…!その、…あれだよ!!あ、あれに決まってんだろ!ばーかばーか!」
「はいはいみるからに全く意味の分からないことを言って動揺、そして顔赤くして更に照れ隠しの悪口ですね?あなたってほんと子どもですよね…?」
「、なー…っ、」
「大丈夫ですよ、分かっていますよ。あなたの言葉はしっかり心の中に受け止めましたからね。安心して下さい」
「〜〜ッ、ー何なんだよてめえ…!!意味わかんねぇ!まじうぜえ!!何なんだよその笑みは!!しね!!殺る!!殺す!!」
「はいはい赤い顔して俺のことをクッションで叩いたりしても俺はどんどん嬉しくなるばかりですよ」
「はっ、何だドMかよっ」
「そういうふうに捉える辺りが本当子どもですよね。あなた本当33歳のサラリーマンですか?」
「何だとコラ!!」
「たまに疑問ですよね。そのすぐムキになるとことか30代の割りに見た目全然そう見えないとことか。そこら辺の高校でも紛れて通ってみればどうです。多分ばれませんよ?」
「ばれるわアホ…ッ!!」
「いけますよ。背もそんなだし大人感ゼロだし」
「ーまじしねよお前…!!どうせ俺はお前よかちっさいよ!!」
「あっはは。俺は可愛いくて好きですよ?」
「ーー嬉しくねぇ!笑顔で馬鹿にすんなカス!!そして頭を手でぽんぽんするな心の底からウザい!」
「あ、つい」
「何がついだ!!!」
「で、人間不信って何ですか」
「急に真顔に戻るなよ!!」
「すみません。わざとでは決してないです」
「…。…だからっ!、最近周りにいる人をすごく警戒しちまうというか、一々疑っちまうというかっ!」
「はい?何でです?あ、先輩人見知りだからか。自分の後輩とか慣れた人にしか先輩物言えませんよね。」
「それは前々からだ…ッッ!」
「ほう。前々から」
「、最近の話だよっ!」
「俺がホモ寄せてるとか言ったからそれで意識して警戒してるんですか?」
「…、」
「良いことじゃないですか」
「、…だ、だってむやみに疑いにかかるし向こうはホモでもないのになんか俺サイテーだし」
「警戒心を持つことは先輩にとっても俺にとっても良いことなのでそんなこと気にする必要ないですよ」
「…ん?何でそこでお前が入るんだよ」
「だって先輩無防備ですから」
「だから何でお前が入るんだよって」
「無防備ということは警戒心が全くない、つまりあなたはすぐ男に以前のように捕まえられるということ、だからそんな状況先輩の恋人の立場として俺も黙ってられないですから警戒心を持つということは俺にとっても良いと言っているんです」
「…あぁそういう」
「ほんっと馬鹿ですよねぇ」
「ーオイ!ナチュラルに言うな傷つく!!」
「謝りませんよ、俺は先輩の恋人なんですからそれくらいのこと察して下さい。本当に俺の方が傷つきます」
「…こ、恋人…って」
「ーはい?恋人をまさか否定するんですか?あなたどれだけ俺を馬鹿にすれば気が済むんですか」
「、ちっげーよ!ただなんか…、恥ずかしいな〜とか」
「はっ、何を今更面白いこと言うんですね、俺はもう三ヶ月程前からあなたの恋人ですが」
「な、なんだよ!何急に怒ってんだよ…!」
「俺のこと恋人意識してないからでしょ」
「し、してるし!してるし!」
「例えば?」
「だ、だから、キスとか…え、エッチとか、か、枷としか、しないし、」
「当たり前です。それで俺以外としてたら完全に浮気ですよね相手抹殺します」
「そ、それに、何か虫が出てきた時は、すぐ枷に頼るしっ、」
「それはあなたが対処できなくてそして一緒に住んでるのが俺だからなだけですよね」
「そ、それに、お前の無理矢理な襲いも、頑張って耐えてるしっ、」
「それは恋人意識とは全く関係ないですよねあなたが耐えてるからだから何ですか」
「………。」
「そうですか。俺のこと先輩は一緒にいて居心地の良い毎日セックスキスするだけの仲ですか」
「ーどーゆー仲だよそれは!!」
「じゃあ俺のこと好き?」
「え…、」
「…」
「……、ま、…前にもう言っただろ…」
「あぁそうですか、俺のことは好きじゃないんですか別に恋人ではないですか」
「ーち、違うって…!!違う!」
「じゃあ何なんです」
「……、…す、好き…………お前の、こと……」
「…」
「………好きだよ、……恋人…とか、思ってないわけ………ないじゃんか……」
「…どーだかねぇ」
「え…?」
「言葉だけで言われても、伝わるものも伝わらないというか」
「え…、」
「まぁ、先輩がその程度というなら別にそれはそれで構いませんが」
「…、」
「じゃ、俺はそろそろ夕飯の支度でもしますから先輩は座ってテレビでも見てて下さ…」
ーちゅうぅっ
「ー」
「…」
「……先輩」
「……馬鹿にすんな…、……馬鹿にすんなよ……、」
「…」
「…俺だって、これくらいのことできる……っ!、…俺だって……お前のこと好きに決まってる……!」
「……せんぱ」
ちゅうーー
「んっ、…ふ……っんふ、ん」
「…ん、……ん……先輩……」
「……は、…はぁ、…はぁ……枷の馬鹿………」
「……先輩……」
「…好きに決まってるじゃんか、……意識してないわけ、…ないじゃんかよ……、」
「…」
「…馬鹿にしやがって…、…俺のこと、そうやって馬鹿にしやがって…っ、…俺だって……」
「…」
「……俺だって、…お前のこと好きに決まって、」
「………嬉しい、……先輩」
ドキ
「先輩から、キスしてくれるなんて……嬉しい、……とっても」
「……前もした」
「ええ……。…あの時も、嬉しかったですよ…?」
「……」
「……すみません。……先輩が、俺のこと意識してないとか言って困らせて…」
「…」
「……先輩、…こうしたらどうするかなって、…少し試してしまいました」
「…」
「……俺のこと、どれくらい思ってくれてるのか、…知りたかったから」
「……馬鹿」
「…すみません。…でも、先輩の気持ちはよく分かりました」
「…」
「ーじゃあ、今からエッチしますか?」
「ー、……え。」
「先輩からの誘いのキスですし、これは断るわけにいかないでしょう」
「、そ、そんなつもり、そんなつもり俺はなー」
「はい。…早くベッドに行きましょう?」
「…、な、」
ヒョイ
「ーっうあ!!、…って…おま、…な、…はああ!?何だこれは!?」
「何って、お姫様抱っこ?」
「ーざけんなてめぇ…!!誰がお姫様なんだ!!降ろせっ!今すぐ降ろせ…!!」
「だーめ。ベッドに連れてきます」
「やーめーろー!!離せ降ろせこの…っ」
「元気なお姫様ですねぇ〜」
「黙れこの野郎アホ馬鹿変態っっ!」
「そんなに暴れると床に落ちますよ?」
「うるせー馬鹿!さっさと降ろ…」
ーちゅっ
「…好き」
「、ー」
「先輩は?」
「…、………」
「…」
「、す、…………………好き。」
「そうですか」
「、な、何だよ…」
「いえ別に」
「な、何だそれ…、い、意味わかんね……あんまり見んなよ……」
「……クス。恥ずかしがり屋なお姫様ですねぇ」
「、てめぇ……!」
「何ですか?」
「…っ、」
「……あなたのその強情っぷりも、俺がこれからなくしてあげますよ」
「…何だと!!」
ーちゅう
「……っっ…、」
「……」
「……、…何っ」
「…いえ?」
「……、」
「……ただ……あなたが可愛くて、…見とれていただけですよ…?」
「……ッ、…〜ば、ばっかかお前…っ、馬鹿かお前…何なのお前…!」
ドサッ
「…っ、…か、枷…、」
「好きですよ、あなたのことが」
「ー、……わ、分かってるよ……」
「………先輩」
「わ、…な、なに…んんっ!、」
「…ここも、ここも、ここもここも……全部……俺のもの……」
「……、枷………」
「……あなたがなんと言おうと、俺はあなたを離しませんよ?」
「………ばか………馬鹿だろ……お前………」
「……先輩」
「、…んっ!、…枷、…んんっ」
「………俺がいっぱい、愛して、俺だけで全部あなたの中を…埋めてあげる……」
「………か、せ……」
「……先輩、………俺を見て…」
「……ー、」
後輩の手に顔を上げられて、俺はその瞳に捉われる。
スプリングのベッドがギシッと音を立てて、俺は後輩の唇に呑まれた。
今日はきっと、こいつは俺を中々解放させてくれない。
ベッドに俺の体を倒し、上から、熱すぎるその瞳で俺を見つめてくる後輩に、
俺は、何故だか体中の熱が、甘く、ざわざわと音を立て…疼いて、そして頭に痛いほどに感じる、目眩のようなそれに、俺はその身をー
ぶるりと震わせた。
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