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一時休止からの
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本当、あいつの性欲はどうにかならないのか。
盛る蓮斗に流されるまま抱かれ、ようやく解放されたときにはまともに腰が立たない状態だった。
この調子ではまともに授業も受けれない。
体を引き摺るようにして保健室へとやってきた俺は、ベッドを借りることにした。
ベッドの上、少し目を閉じればあっという間に夢の中。ここ最近の寝不足も相まってたお陰で、俺はだいぶ爆睡していたらしい。
気付けば午前の授業、全てが終わっていた。
そろそろ、戻らないと流石にやばいよな。
なんて、思いながらゆっくりと上半身を起こした時だ。
不意に、ベッド周りを仕切るカーテンが開く。
「兄ちゃん」
誰だろうか、と思いながら目を向ければ、そこには心配そうな顔をした弟がいた。
「心、どうしたんだ?」
「教室まで行ったら保健室に居るって聞いたから。どっか悪いの?」
「ああ、ちょっとな」
「もしかして、朝言ってた寝不足?」
「んー、どうだろ。多分夏バテあたりだと思うけど」
まさか蓮斗に抱き潰されて立てないとか言えるわけもなく、笑いながら言葉を濁す俺にやっぱり心はどこか腑に落ちない様子で。
「…あんま無理すんなよ」
「心に心配されるのってなんか、ショックだな」
「茶化すなよ」
「茶化すって…俺は丈夫なのが取り柄なの、知ってるだろ」
「そーだけどさ、最近兄ちゃん…なんかやつれた」
心は結構心配性だ。
昔はよく怪我をして泣いていた心に俺の方が心配していたというのに、今ではこうも立場が変わってしまうとは。
嬉しい反面、やはり、後ろめたさが拭えない。
蓮斗とのことを悟らせないためには、やはり心の心配を拭い去るしかないようだ。
「俺は大丈夫だ。だから…」
心配しなくてもいい。
そう、続けようとしたとき。
伸びてきた心の手に、手首を掴まれる。
「嘘。手首も、俺より細くなってんじゃん」
硬い指先が、輪郭を確かめるように手首周りをなぞる。
いきなり触れてくる心に、不意打ちのあまりどくんと大きく心臓が跳ね上がった。
先程まで、蓮斗に触れられていた感触が一斉に蘇り、一瞬、目の前が赤くなる。
それを悟られないよう、慌てて俺は心の手をやんわりと退かした。
「お前がデカくなりすぎなんだよ。ほら、次の授業に遅れないよう教室戻れよ」
そう、矢継ぎ早に言葉を並べ、「兄ちゃん」と不満そうな様子の心の背中を押したとき。
再び、カーテンが開かれる。
「あーきーらー、調子どお?」
聞こえてきたのは、聞き慣れた甘く絡みつくような色っぽい声。
蓮斗だ。
心の顔が一瞬、引き攣った。
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