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GIFT。
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「んっ…」
眩しい…
目を開けて、重い体を起こそうとした。
チャリ
ん?ちゃり?
音がしたのは首元から。
薄目で下を向くと、僕の首にはネックレスがかかっていた。
これって…
碧さんと、同じやつ…?
嬉しくて嬉しくて、涙がでるかと思った。
「……ふっ…ぅ……」
なんだか手が震えてきて、漏れそうになる声を抑えるために手で口を覆った。
寝てる間にかけてくれたのかな…
どんな想いでこれを探して見つけて、ましてや僕にくれたのだろう。
碧さんにとっての重い記憶を、哀しい記憶を、僕も、共有して良いのかな。
「……んん…どした?」
「っ!…あおいさっ…あり、ありがとうございます…ぅ…ひっく…」
ぼろぼろと涙が溢れ出してきた。
「ん…よしよし…」
ひどく優しい声で話しかけてくれる。
そうやって柔らかく笑う碧さんが、
僕は好きです。大好きです。
こうやって、頭を撫でてくれるのも。
僕の前では煙草を吸わないところも。
口が悪いところも全部。
心から、そう想う。
愛しい ってこういうことを言うんだ。
「うっ…うぇっ…ん…っ」
なんて幸せなんだろう。
幸せ過ぎて息が詰まるなんて初めてで、誰かに何かを貰ってこんなに嬉しいのも初めてで。
僕も何か、碧さんに返せるかな…
頭に乗る温かい手を握り返して、ただただこの手を、この人を、離したくないと想った。
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