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GIFT。【碧目線】
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諸々の後処理をして、気絶してすっかり寝ている藍を起こさないように、そーっとそーっと服を着せた。
服といっても今の時期は暑いし、Tシャツと下着を履かせただけだが。
うむ、これはこれでえろい。
「……んっ…あお…さん…」
俺のこと、夢でも呼んでるのか?
笑ってるし。
自然と手が伸びて、藍の頭や頬を撫でる。
まさか自分がこうやって、人を想うことができる人間になるなんて思いもしなかったな…
自分はずっと、空っぽだと思ってた。
愛を受け取るはずの受け皿が壊れてしまったのだと、そう思い続けていた。
もはやそれを望んでいたのかもしれない。
もう誰も愛さないように、愛せないように、壊れた受け皿さえも修復されるのが怖くて、蓋をして鍵をして…
でもそれを、藍はひとつずつ丁寧に外して、直してくれた。今まで誰も、そんなこと出来なかったのに。誰にもさせなかったはずなのに。
こんな俺を見ても、微笑んでくれるのは藍だけ。
自分がこんなにも人に依存するなんて、母さんが見たらなんて言うかな。
「やっぱり」って、笑うのかな。
このネックレスは鎖の代わり、首輪の証。
俺と同じ思いをさせるのかもしれない、けど、藍なら、なんでか平気な気がしたんだ。
受け止めてくれる気がするんだ。
こんな奴でも良いって、教えてくれたのは藍だったから。
もう離したくない。
愛おしいと想えるようになったこの気持ちを無くしたくないから。
一生、この気持ちは藍だけのもの。
だからどうか、
俺の前から消えないで。
このネックレス実は2つあって、繋げることができる。父さんと母さんがひとつずつ首にぶら下げていたのを、今でも覚えてる。
封筒に入ったこれを見た時、もうひとつは一生隠して、もう見ることもないと思ったんだけどな…
ネックレスを眠る藍の首につけて、ちゅっと鎖骨に痕を付けた。
「これは指輪の代わり、卒業したら、買ってやるからな…」
明日も、これからもずっと、藍が笑って俺の傍に居てくれますように…
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