アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
暑い秋
-
「と、言うわけで!!今年は学校も創立50年を迎えるため、予算は何時もの2倍との申告があった!その予算で何時もより盛大にやって欲しいとのことです!!以上で報告終了だ。何か、質問などあるだろうか?」
「はいっ!」
季節は秋。
夏の暑さが少し残る今日この頃……
俺たちは、今年の文化祭の出し物の話し合いをしていた。
そんな折、俺は前で意気揚々とでっけー声で今年の文化祭の話を力説している生徒会副会長様に向って質疑をする真っ最中だ。
「なんだ、千明!!」
「爽汰の声がデカすぎて、話を上手く呑み込めませんでした~。」
「千明!!お前と言う奴は!!!」
教卓で偉そうに、全クラスの代表を見ているあいつはあっけらかんとしていて、声がデカイ副会長様こと、綾瀬爽汰は怒りでふるふると震えているようだ。
「爽汰……」
「なんでしょう?会長?」
「そんなに千明を攻めるな。千明ー、何処が分かんなかったんだ?」
「えー、だってさ?この前もこの話聞いてるし、今日は各クラスの出し物を決めるんじゃ無かったのかよ?」
俺はジッと前を睨めば、今度は隣の席に座って俺たちの動向を見守っていた奴が盛大に吹き出した。
「ぶぅっ!!!さっすが、千明!!皆言えなかったことをあっさり言っちまったよ!!!」
「あははははは!!」と、腹を抱えて笑っていた。俺は、釣られて笑う。
「だろ?って……どーした?優?」
隣の席は、親友の長友優。いっつも一緒にいて、バイトも一緒の心の底から信じられる唯一無二の友人だ。
しかし、そんな優が前を向いて固まっている。どーしたんだ?
「え!?あ、イヤ……あははハハハ」
苦笑いを浮かべ明後日の方向を向くと別の奴らからもヤジが飛んだ。
おーおー、副会長様に避難集中だなー。
そんな時、チャイムがなり会議室に集まった奴らはため息だ。いや、しょうがないよね?
「しっかたねーなー!また、放課後集まるかー?てか、出店希望って何クラスあんの?」
「24クラスだとよ!」
「じゃ、とりあえずそこだけでも集まりゃいんじゃね?あとは、展示だろ?つーことで、爽汰の代わりにまとめたけど以上で解散!!放課後、出店希望クラスは忘れずここ来いよー!!」
俺が声を掛けると、「仕方ないかー」と皆が出て行った。そして、俺も習うように優と会議室を出たのだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 11