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3.言えない気持ち3
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「遅い、待ちくたびれたぞ。お前の取り柄はケツしかねえのか」
約束の時間3分前に部屋に来た僕を、荒川さんは開口一番になじった。
「すみません」
できるだけ感情を殺して謝罪の言葉を口にする。本当は荒川さんへの恐怖心でいっぱいだけど、それを表面化させるわけにはいかない。
「まあ、いい。その代わり、指導が必要だな。今日はお前を、先輩の言うことがちゃんと聞けるようにしてやるよ」
荒川さんは怒っているように見せかけて、実は上機嫌なのが隠し切れていなかった。今度は今までとは違うことを僕にやらせる気だ。直感ですぐに分かった。だけど、内容まではわからない。
痛いのも怖いのも恥ずかしいのももう嫌だ。尻だけならいくらでも貸すから、これ以上僕を絶望させないでほしい。
何にせよ僕に選択権なんて与えられないので、僕は荒川さんが鞄から何かを取り出すのを凝視していた。
「これ、悠生のために買ったんたからな」
僕に、これを着ろと。
どう見ても、西洋の古風な屋敷の家政婦がーー日本だったら秋葉原にたくさんある類のカフェの店員がーー着ていそうな服でしかなかった。しかも、スカートの裾はかなり短くアレンジされている。
思わず溜息をついた。女性の格好なんてもちろんしたいわけがない。だけど、この溜息の理由はそんな感情ではなかった。
安心したからだ。さらに言うと、女装で済むならまだいいかな、と思った。いつものように最後には犯されるだろうけど、今日はそこまで酷いことをされることはなさそうだ。
「脱げ」
僕の両手は無意識に荒川さんの命令に従った。さもなければどうなるのか、何を言われるのかは、さすがに学習している。
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