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3話【俺の初めてがコウタ兄でよ…】
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放課後、球輝の家に寄ってボールとグローブを取って来て、二人で近くの河原に向かった。河原に行く途中、球輝は凄い嬉しそうだった。
球輝(ダメ元で誘ってみたけど、まさかOKしてくれるとは思わなかった。運動しようって誘うと頑なに断られてたからな〜。こいつと二人だけで運動するのは、もしかしたら初めてかもしれない。俺は体育の時間でしかこいつが運動している所を見たことが無い。体育でよくペアにはなるけど、それと今日のこれは別だ。今日は思う存分楽しもう!)
河原についた俺たちは早速キャッチボールを始めた
球輝「よし、来い!」
絵翔「届くかな…」
凄い不安だった、物を投げると言う事を、あまりした事がなかったからだ
球輝「とりあえず投げてみろよ!」
俺は大きく振りかぶって投げてみる、とりあえず遠く目指して投げてみよう
絵翔「くらえ!」
ボールは真っ直ぐ飛ばず大きくそれる
球輝「…凄いな〜絵翔!想像以上の肩だよ!」
絵翔「普通なら嬉しいけど今この状態では聞きたくない言葉だよそれ!嬉しくないよそれ!」
球輝の意地悪…!
球輝「いや、俺の想像上ではボールは地面に食い込んでいた」
絵翔「思ってた以上に馬鹿にされてたよ!」
失礼だよ!失礼極まりないよ!
球輝「いや、でもあのボールの位置、真っ直ぐ飛んでたら多分俺の所に届いてるぜ?肩はそこまで弱くはないんだよ」
俺はボールの位置を見てみた
絵翔「確かに思ってたよりも飛んでる…」
ちょっと嬉しい
球輝「じゃあ、投げるな!ちゃんとキャッチしろよ!」
絵翔「う、うん!」
球輝は配慮してくれたのだろう、山なりにボールを投げる。俺はキャッチしようとするが頭に当たる
絵翔「いてっ…うぅ…」
球輝が心配そうに駆け寄ってくる
球輝「大丈夫か?」
絵翔「うん、痛い…」
意外とボール…硬くない?
球輝「何と無くそうかな?って思ってたんだけど…もしかしてキャッチボール初めてか?」
絵翔「うん、初めて」
全くもってした事がありません
球輝「あ〜芸術一家だとそういう事しないのか…え?じゃあ俺が初めて!?」
球輝がちょっと嬉しそうにしている。こういう所が可愛い
絵翔「うん、そうだね外に出るという事を考えもしなかったね。絵を書いたり映画とか見てたから」
うちの家はザ・インドアである
球輝「俺の家は暇ありゃ外で何かしらの遊びをしてたからな〜。やっぱり家によって違うのか…」
絵翔「キャッチボールのキャの字も出なかったね」
球輝「楽しいのに…」
痛かった、正直怖い
絵翔「う〜ん…」
そう思った事を感じたのか球輝が
球輝「…いや〜まぁでも俺も一時期キャッチボール怖いって思ってた時があった」
絵翔「え?そうなの?」
運動少年の球輝にそんな時代が…
球輝「おん、俺の初めてがコウタ兄(格汰)でよ…」
あれ?話が飛んだ?変わり過ぎじゃない?
絵翔「へ〜意外、初めては陸志(たかし)さんだと思ってた、違うんだ」
陸志さんの方が優しいしフェロモンを感じる、そうか格汰さんが無理やり…荒っぽいからありえる
球輝「俺も本当はタカ兄が良かったんだけど、たまたま遊びに行ってていなくて…しょうがなく…」
え!?そんな、そこに居たからみたいな理由で初めてを…そんなに飢えてたのか…
絵翔「それで?」
球輝「それでさ、俺、初めてだって言うのにいきなり顔面に当ててきてさ…」
え!?激しい!初めてなのにいきなりそんな激しいプレイを…
絵翔「いきなりそれはキツイね…」
最初はこう、もっと優しく…包み込むようにだな…
球輝「だろ!?しかもあいつ手加減を知らないから凄い痛いしさ!」
タチとしては自分の好きにできてて楽しいかもしれないけど、ウケとしてはそうはいかないんだぞ!もっとウケの事を考えてだな!
絵翔「初心者に優しくないね」
初心者にはもっと優しくするべきだ
球輝「それのせいで当分怖くてさ…」
絵翔「それはトラウマになるよ…」
そんないきなり激しいプレイされたらね…俺だったら寝込む
球輝「でもその後タカ兄が誘ってくれてさ、もう一度やってみようかな、って思ったんだよ」
絵翔「あ〜確かにタカ兄なら安心感はあるよね〜」
あの優しく爽やかな顔はいつ見ても惚れそうになる…でも俺は球輝の方が好きだ
球輝「そうなんだよ、それでもう一回やってみたらさ、タカ兄やり方が上手くてさ、やってて凄い気持ちよかったんだよ」
絵翔「あ〜陸志さん上手そうだもんね〜」
なんでもこなすからな〜陸志さんが下手なわけがない
球輝「いや〜あの感じは忘れられないね。ボールがグローブに入ってスパーンって良い音がなるんだよ!それが気持ちよくてよ///」
…ん?
絵翔「凄い比喩だねwそれwww」
球輝「比喩?」
絵翔「え?…あ、うん…俺、もうダメだ…」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
球輝「え?どうした?」
絵翔「言葉のキャッチボールもできないんだもん!キャッチボールができるわけがないよ!!」
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
球輝「え、ごめん、意味がわからない…」
絵翔「ごめん…忘れて…」
全力で忘れてください…
球輝「え?お、おん…」
絵翔「ごめん、ちょっと休憩していい?」
恥ずかし過ぎて立ち直れない…
球輝「おん、いいぜ?…大丈夫か?」
絵翔「…だいじょばないかも」
絵翔げっそり
キャッチボールって難しいな、そう思った絵翔であった
END
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