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20話【ゴメンね、我儘言って…】
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今は深夜2時、球輝と絵翔はもちろんパンイチでくっ付いて寝ていた。すると絵翔は突然魘される。それに気付いて球輝が起きる
球輝「どうした?大丈夫か?」
あれ?寝言に話しかけちゃいけないんだっけ?魘されてる人なら良いのか?
絵翔「うぅ…」
苦しんでる!起こさねば!
球輝は起こそうとして手を伸ばすが止める
夢の続きって気になったりするよな、変な所で起こされるとムカつく事あるよな…いや、でも怖い夢は例外か?ど、どうすれば!
そんな事を考えていると絵翔が声を出して跳ね起きる、そして球輝に抱きつく
絵翔「球輝ぃぃぃっ!怖かったよぉぉぉ!お化けがね、お化けでね、お化けだったのぉぉぉぉぉぉっ!」
球輝は優しく抱き返して
球輝「そ、そうか、それは怖かったな」
ごめんな、お化けがお化けでお化けだった時に俺は起こしてやることが出来なかった…
絵翔「でもね…世界観が綺麗だったの!もっと見てたかったんだけど、お化けは追いかけて来るし、ゆっくり見れなかった…起きちゃったし」
これは起こさなくて正解だったやつじゃないのか!?来たっ!
球輝「つか、寝起き良いな、いつもこんな感じなら良いのになw」
俺は酷くは感じないけど、いつもならもう少し口数が少ない
絵翔「俺ってそんなに酷いの?」
自覚がないやつかw
球輝「お前は俺が起こさないと何をやっても起きないんだぞ?音葉さんがアンプ繋げてギターかき鳴らしても、メガホン使って叫んでもピクリともしないしwww」
普通の人なら絶対に跳ね起きる、部屋に入る音でも起きる時は起きるだろう
絵翔「何その眠り姫状態www」
本当それだよwww
絵翔「そうなると王子様は球輝だねww」
止めろよ!調子乗っちゃうだろ!
球輝「じゃあ今度からキスして起こさないとなwww」
うわー言っちゃったよ
絵翔「え?…///」
なんで照れてんの!?
球輝「なんなら今しても良いんだぜ?キス」
ちょっ!おまっ!お前にそんな勇気があるのか!?出来るのか!?
球輝は絵翔を押し倒してキスをしようとする、絵翔はビックリした顔をする
えぇぇぇぇ!?本人が一番ビックリだよ!どうしよう恥ずかしい!やるのか?キス…するのか!?
絵翔の顔を見ると顔を赤くしていて、それを見ると球輝も顔を赤くなり顔を逸らす
あ、ちょっと待って!?俺ら今パンイチじゃん!キスなんてしたらそのまま…
一気に体が暑くなる
やっぱ無理!!!
球輝は状態を起こして
球輝「冗談だよ!なに顔赤くしてんだよw」
畜生ぉぉぉぉぉぉ!この、意気地なしぃぃぃぃぃぃぃ!
絵翔「煩いなー」
絵翔を見ると少し残念って顔をしているように見える
えぇぇぇぇ!?何?やっても良かったの?俺らまだそんな関係じゃ…まだってなんだよ!…あっでもあの計画もあるし…
※5話で立てた絵翔に好きになって貰おう大作戦…ざっくり言えば絵翔をホモに染める作戦
良し!一気に近づくチャンスは今しか無い!
絵翔「ん…絵描きたい」
球輝「唐突だなおいwww.」
あぁぁぁぁぁ、チャンスがぁぁぁぁぁ
絵翔「さっき見た夢の風景を忘れたく無いんだ!凄い綺麗だったから」
そうだな、綺麗に失敗フラグ立てたな俺…
球輝は電気をつけて二人は服を着る
球輝「授業で使ってる絵の具ならあるけど、それ用の紙が無いんだよな…」
絵翔「画用紙とかは?」
球輝「無いなー」
プリントの裏とかしか白い面のある紙は無い…あっ!
球輝「色鉛筆ならあるぞ?それならブリントの裏とかに書けるから下書きの下書きは出来るんじゃないか?」
絵翔「ん!その手があったか。それでいい!ゴメンね我儘言って…」
球輝「いやいや、はい、これで良い?」
俺は色鉛筆と、いらないプリントを渡した
絵翔「うん、ありがとう」
球輝「俺、絵翔の絵、結構好きだから楽しみだなー」
絵翔は抽象画が得意で毎回不思議な世界を描く。中でもダークな絵が得意で、こんな可愛い子がこんな怖い絵を描けるんだーって毎回思う。そしてただ怖いだけじゃなく、綺麗と思わせるのが凄いと思うのだ
絵翔「本当?ありがとう!でも描き上がるの時間かかるから寝ていいよ?」
そうか、今は2時なのか
球輝「いや、描いてるの見てる」
絵翔「そう?…眠たくなったら寝ていいからね!」
球輝「おう」
絵翔は色鉛筆を取り、絵を描き始めた。躊躇無く手を動かしているのを見るとやはり才能を感じる
球輝「絵翔はやっぱり凄いよなー俺そんな風に描けないもん」
下書き無しとか俺には無理だ、いや、下書きあっても描ける気がしない
絵翔「そうでも無いよ。描助じいちゃんみたいにリアルに描けないもん」
球輝「描助さんは具象画で絵翔は抽象画なんだからリアル勝負は部が悪いだろ」
あまり分からないから深い事は言えないけど
絵翔「でも今描くのは夢で見た風景だからリアルに描きたいんだよね」
球輝「あ、そうか」
そっか、記憶を形にするから抽象画じゃあれなのか
絵翔「後、俺は別に抽象画が描きたくて描いてるわけじゃないんだ。気づいたらそうなってるんだよねwww」
球輝「え?」
どういう事?
絵翔「なんかね、最初はちゃんと描いてるんだよ?ちゃんと描いてるんだけど、途中でそのちゃんとした世界を壊したくなるんだよねwww」
ん?可愛い顔の男の子が恐ろしい事言い出したぞ?
絵翔「ここを曲げたいとか、ここに本来ならありえない色を入れてみようとか、グチャグチャにしたくなるんだよねwww」
あ、だから絵翔の絵はどこか怖いんだ!
球輝「そうだったのか、なんか分かった気になっててゴメンな…」
絵翔の絵は完全に抽象画だと思っていた…
絵翔「いや、俺の絵は抽象画のカテゴリーだから合ってるよ。俺には一生具象画なんて描けないよ、破壊衝動がwww」
球輝「絵翔の口から破壊衝動なんて言葉が出るとは思わなかったなwww」
絵翔「え?w俺をどういうイメージで見てたの?www」
球輝「いや、可愛いいイメージが強すぎてw」
絵翔「俺だって怖い事の一つや二つ思うよ」
全く想像がつかない…
球輝「例えば?」
絵翔「彫次おじいちゃんの最高傑作を目の前で砕いたらどんな顔するんだろうなって考えたり」
ガチで怖いの来たwwwもっと小さな野望かと思っていたのに
彫次は有名な彫刻家である
球輝「彫次さんと喧嘩でもしてるのか?w」
そうじゃないとあんな事思わないはずだ
絵翔「ん?してないよ?ただ球輝の体を嘸かし自分の物の様に言いやがったからさ」
球輝「良し、明日ふたりで割りに行こう」
誰があんなジジイの物になるかって
絵翔「喋れない体にしてやろうよ!」
球輝「うん、やっぱり慣れないなー絵翔の暴言…」
絵翔「本当?8話で普通に暴言吐いてるよ?」
球輝「そうだったっけ?記憶に無いな…」
絵翔「球輝の中の俺は相当美化されているんだよ。俺はオタクで厨二病の引きこもりだよ?」
球輝「そんな設定あったな」
絵翔「普通に萌えアニメ見るし」
球輝「うん」
絵翔「歌い手活動もしてるし」
球輝「え?それは知らなかった」
絵翔「2チャンのスレ立てて騒いでるようなやつだよ?」
球輝「あっ…」
可愛く修正できなかった…
絵翔「結構深くオタクしてるでしょ?www」
球輝「それでも好きだ!」
可愛く修正できなくてなんか思わず叫んでしまった…あ、でも可愛いスレを立ててるのかもしれない
絵翔「え?…ありがとうww」
なんだ?困ってるのか?困ってるのか!?
絵翔「なんで叫んだの?www」
球輝「いや、なんとなくw」
そこだよね、良かった…
球輝「そうだ、なんて検索したらでる?俺、よかったら絵翔の歌聞いてみたい」
絵翔「ピンクペイント、って打ったら出てくるよ」
球輝「え?結構有名な人じゃない?実際に聞いたことは無いけど」
結構ファンは多いはずだ、育美も好きだと言っていた
球輝「育美が好きなんだ、特に”さくらね”さんと”日本文”さんとのコラボが凄いんだって言ってたんだ。俺も今度聞いてみようかなって思ってたんだ」
絵翔「へーそれはありがたいwww」
球輝「なんか、3人の歌声も綺麗だけどそれより凄いのがPVをピンクペイントさんが作って、音系を”さくらね”さんが担当して、日本文さんが歌詞を…あれ?もしかして…」
絵翔「うん、兄弟でやってるんだw趣味としてwww」
球輝「良し、早速見てみよう」
この3人の共同作品だぞ?ハズレな訳がない
…え?なにこれ…
球輝「絵翔…これさ…」
絵翔「え?…うん…」
球輝「CD化しよ!絶対売れるって!」
勿体無い、こんな素晴らしい物をなんで大々的に売り出さない!
絵翔「ん?してるよ?」
な、なんだと!
球輝「今から買いに行ってきます!」
急がねば!もう売り切れてるかもしれん!
絵翔「いや、今深夜だから店開いてないよwww」
球輝「あっ…そうか」
今は深夜の2時半、コンビニは開いててもCDショップは開いてない…くっ!
絵翔「あと、俺の家に貰ったのあるからあげるよ」
球輝「本当!?ありがとう!やった!」
絵翔「そんなに嬉しい?www」
球輝「いや、だって凄かったんだもん!歌詞も曲も、声も良いし歌も上手いし…絵翔の声だし」
絵翔「じゃあ明後日、学校に持ってくるね」
球輝「ありがとう!」
今日は学校があってそのまま行くから明後日になってしまうのだ
絵翔「あ、皆んなには内緒ね?歌い手やってる事、面倒になるし」
球輝「分かった!誰にも言わない」
ライバルが増えるのも嫌だからな
球輝はそう言いながら他の動画を探す。そして絵翔が単体で歌っているやつを見つける
球輝「か…可愛い!」
曲調が可愛いのに可愛い声を足したらもう
絵翔「ん?どれ聞いてるの?」
絵翔は手を止めて球輝の携帯を覗き込む
絵翔「あ、この曲はダメ!」
球輝「なんで?可愛いのに」
凄い可愛いのに
絵翔「あざとく歌ってみてってオトハ兄にいわれて歌ったんだけどやり過ぎて自分でも恥ずかしいの、セリフもあるし」
セリフだと?それは聞かねば!
丁度セリフの所が聞こえる
球輝「ぐはっ!」
絵翔「え?大丈夫!?」
球輝「この曲…心臓に悪い…」
コメントの弾幕がヤバイことになっていた
絵翔「いや、そんな事ないよ!普通の曲だよ!」
球輝「いやーなんで言ってくれなかったんだよ!こう言う事してるってー!他に言ってないことねぇのか?」
絵翔「…別にないよ、歌い手の事も恥ずかしかったから言えなかったんだよ」
ん?なんだ?今の間は…まぁ言えないことの一つや二つある…よな。俺も絵翔の事が好きだって事は秘密にしようとしてるし
絵翔「ん、絵も下書き出来たし寝よ!」
球輝「早っ!ちょっと見せて!」
絵翔「いいよ?」
絵翔に絵を見せてもらう
球輝「すげぇ、どんな夢を見たか一目で分かったよ!このお化けは怖いなww風景もこれは描きたくなるよ」
綺麗な具象画だ!やっぱり上手いなー
絵翔「本当?伝わった!?」
球輝「あぁ、具象画描けないとか言って普通に描けてるじゃんwww」
絵翔「本チャンどうなるかだよねwww」
球輝「楽しみにしてるな!」
絵翔「うん!」
後日見せてもらった絵は、それはそれは綺麗な抽象画だった
END
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