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繰り返す
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オレは、この過ちを何度繰り返せば気が済むのだろう。
傷付けたいわけじゃないのに。
大事にしたいって思ってるのに。
あいしてる、のに───。
愛を届けるべき相手に、裏切りをもって心を傷つけ、どうでもよい相手に偽りの愛を囁き体を求める。
いつから、こんな風になってしまったのだろう。
綺麗な顔を涙でぐしゃぐしゃにしながら、それでもオレを求めてくれる姿に、心を痛めながらも安心する。
その綺麗な瞳を輝かせたいと願うのに、素直な気持ちも、彼の望む言葉も伝えることのできない臆病者のオレ。
ただ、いたずらに涙でその瞳を腫らしてしまうだけだ。
手を放してやらなければ、彼はもう限界だ。
そう、わかっていても手放すことはカンタンではなくて。
彼の心が、ボロボロに崩れていくのが手に取るようにわかる。
ただ、壊してしまえば、もう逃げられる心配をしなくて済むと、闇の中の自分が呟く。
───今日もまた、彼の心にナイフを突き立て、愛する彼以外の人間の上で腰を振る。
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