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朝陽さん
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クラス内での席替えがあってから早一週間。
俺は、真ん中で一番前という誰から見ても、最低最悪な席から窓際の一番奥という席に返り咲いた。
窓から吹き込む風は、効きの悪いクーラーよりも汗ばんだ体を涼しくさせ、カーテンから覗く晴天は俺の気持ちを明るくさせる。
最高だ。
心からそう思える。
「穂村君?」
「え、何?」
いかんぼーっとしていた、この人は、誰だっけ?
「えと、放課後で僕達掃除だから出来れば、どいて欲しいんだけど、駄目かな?」
なんだ。もう帰って良いのか。
ていうか、俺の返事なんてこの場合必要あるのか?
なんで聞くんだ?
「おい、穂村‼︎邪魔‼︎‼︎」
「そんな強い言い方…」
「………」
ガタ。
「あ、ありがとう。」
「早く退けよな」
教室から出る前後ろからこんな様な声が聞こえた。
廊下から何人かが声をかけてくる。
あぁ、うるさい。
俺の事なんてほっとけよ。
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