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「 巫女都ちゃん料理上手ねー。凄っく美味しいっ!」
友理に料理の腕前を褒められた巫女都は上機嫌だった。
「 友理さん泊まっていきますか?」
「 ううん、これから仕事なのよ。巫女都ちゃんのご飯食べて精をつけたら肉体労働励んで参りますっ!」
「 あ、じゃあ、お風呂沸いてるんで食事終わったらどうぞ...。」
巫女都は友理の言葉に複雑な顔で琥太郎をチラチラ見ながら風呂を進めた。
食事を終え、職場でシャワーするからと帰って行った友理を見送ると、巫女都と正太郎はギプスに各々カバーを巻いて風呂へ向かう。
片手が使えない巫女都の髪を後ろから抱える様に洗っている正太郎に、巫女都はずっと疑問に思っていた事を投げ掛けた。
「 ねぇ正ちゃん、琥太ちゃんて、妬きもちとか妬かないのかなぁ? ...友理さんの裸とか僕達が見ても何も言わなかったし...。」
「 ...さぁな。あいつの感覚は分からん。まぁ、でも多分あの二人は付き合ってねぇよ。」
そうなの?と驚く巫女都に正太郎は苦笑いする。
「 ほら、流すから目瞑れ」
正太郎の言葉に天を仰いで目を覆った巫女都の髪を流しながら正太郎は思った。
...俺も巫女と付き合ってなかったら、きっとあいつと同類だっただろうな。
そんな事を考えていたら、巫女都と思いが通じ合えたのは凄い事だと思えた。
「 ....巫女、好きだ。」
真剣に言う正太郎を巫女都はくすくす笑う。
「 んで、笑うんだよ。」
「 だって、正ちゃんが初めてそう言ってくれたのもここだったから。お風呂入ると告白したくなるの?」
「.......うっせ。」
笑いながらからかう巫女の顔に恥ずくてシャワーをバシャバシャかける。そんな事をしながら二人でキャッキャしてると、ガチャッと浴室のドアが開いて琥太郎が入ってきたもんだから、俺は慌てて巫女を囲い込んで琥太郎に怒鳴った。
「 んでてめぇが入ってくんだよっ!」
「 俺だけ一人とか寂しいだろ。それに巫女都、今日から10日間はお袋の代わりって言ってただろ?」
琥太ちゃんにそう聞かれた僕がうんと答えると、琥太ちゃは教えてくれた。
「 じゃあ、風呂も一緒に入ってるし、添い寝もして貰ってるから宜しく。」
「 え?よっちゃんそんな事までしてるの?大変だぁ...。じゃあしょうが無いね...」
「コラコラ、嘘だぞ?巫女よく考えろ、あいつ普段一人暮らしじゃねぇか!」
正ちゃんの言葉にハッとした僕は危うく騙される所だったと胸を撫で下ろした。
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