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*番外編*アイス
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隆盛から部屋で療養を命じられている俺は、隆盛の部屋でゴロゴロと過ごす毎日。
今日は隆盛は朝から仕事で出かけていき、マメとお留守番だ。
マメと遊んだり昼寝をしたりとグータラ過ごす。
もうすぐ夕方の5時になる頃に隆盛が帰ってきた。
「おかえり、隆盛」
「ただいま」
そう言った隆盛はふっと笑うと頭を撫で、そして優しい優しいキスが降ってくる。
おでこ、こめかみ、ほほ、唇……。
「ふ…ン……っ、」
舌がぐるっと口の中をかき乱して、離れていった。
「1日何してたんだ?」
「んー?マメとゴロゴロしてた」
「そうか」
「隆盛はお仕事お疲れさま」
「あぁ」
疲れてるだろうし、いいよっつったのに、ちゃんと晩ご飯を作ってくれた隆盛。
今日はご飯に味噌汁、魚の照り焼きに、おひたし。
うん、立派な日本食だ。
隆盛は和食が好きらしい。
今度よく行く、うまい和食の店に連れてってやると言ってくれた。
「うまっ、コレ!」
ご飯を食べ終え、隆盛がみやげだ、と買ってきてくれたアイスをほおばる。
なんだ、コレ。
俺が今まで食ってきたアイスと違いすぎる。
バニラの味が、濃厚!
なのに、しつこい感じはなく、口んなかでまろやかにとろける。
やばい、うますぎる。
あまりの美味しさに感動していると、そんな俺を見て隆盛は笑った。
「隆盛は食べないのか?」
「ん?いや、俺はいい」
「なんで。うまいよ?ほら」
スプーンでアイスをすくって、隆盛の口元に持って行く。
隆盛は口を開けて、パクッとアイスを食べた。
「な?うまいだろ?」
「あぁ」
俺はアイスをすくい、口に含む。
すると隆盛がもうひとくちくれ、と俺の手を掴んだ。
ん?掴まれたら、アイスすくえないぞ……と思った瞬間。
「ふ、ン……っ、」
隆盛の顔がせまり、唇を奪われた。
舌が口の中を這い回り、くちゅくちゅ、と音が響く。
ぐるっと中を堪能したのか、隆盛の顔が離れていった。
「甘いな」
ニヤリ、と意地の悪い笑みをうかべる隆盛。
「…な、アイスっ…」
ひとくちくれって……そっから奪うなよ!
隆盛は俺の頬を撫で、親指が唇をなぞった。
「聖夜からもらうと、より一層甘くなる」
そう言って、隆盛は自分の唇をペロリと舐めた。
「ごちそーさん」
「……っ、ばか…っ」
なんつー、ハズカシイ……!
うーっと唸る俺を見て、くつくつと喉の奥で笑う隆盛。
手元に残るアイスを見る。
なんか、これから先……バニラアイス食うたびに、思い出しそうだ……。
そう思って、俺はまた顔を赤らめた。
***
side Ryu
うまそうに食う聖夜を見るのが好きだから、飯を作るのは苦痛じゃない。というか、作ってやりたくなる。
そして何よりも甘いものが好きな聖夜。
アイスを食べている顔が幸せそうに緩んでいる。
聖夜から差し出されたスプーン。
のっかるアイスを食べる。
甘いな……だが。
聖夜がアイスを口に含んだ瞬間を狙い、スプーン持つ手を掴む。
キョトンとしら聖夜の口の中に舌を差し込み、中を味わった。
アイスが熱で溶け、甘い甘い、口の中。
じっくりと堪能したあと、離れる。
「聖夜からもらうと、より一層甘くなる」
そう言うと、ばかっと悪態をつきながらも、顔を赤くする聖夜。
聖夜の”ばか”は照れ隠しだからな。
どうしてそんなに可愛い反応をする。
顔を赤らめる聖夜に、思わず笑みがこぼれる。
本当に俺を煽るのがうまいよな、コイツは……。
***
「どうした、食わないのか?溶けるぞ?」
「た、食べる……」
ちまちまとアイスを食べ始める俺を見て、ふっと目を優しく細めて笑う隆盛。
「気に入ったんなら、また買ってきてやる」
「…ありがと……」
甘いものが大好き。
そのなかに、隆盛の甘い仕草、甘い言葉、甘い視線も含まれるかも………なんて考えてしまう、俺がいた───。
END
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