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叔父さんは叔父さんで、彼を見るなり本日2度目の溜息をつきながら頭を抱える。
「斗真くんまた貴方ですか。そのドア昨日修理したばかりなんですが?」
え、知り合い?
叔父さんの口からその少年のものであろう名前が飛び出て、俺はぱちくりと叔父さんを見上げる。
「うるせーな。今日こそ吐いてもらうぞ。臼杵貴文はどこだ」
え、貴文さんとも知り合い!?
今度は事務所の社長である貴文さんの名前が飛び出てぱちくりと瞬き。
「だから何度も申し上げましたでしょう。来るなら朝にいらっしゃいと。社長は今大学に行かれていて帰るのは21時以降になります」
「そう言ったからこの間朝来たら今度は夕方に来いっつったのはてめぇじゃねーか!」
「あれ、そうでしたかね? おかしいなぁ。僕、最近歳のせいか記憶力が悪くてね。申し訳ありません」
「すっとぼけてんじゃねーぞ! あーっもうそのにへら面ムカつくぶん殴りてー!!」
小馬鹿にした様な対応をする叔父さんに、斗真と呼ばれた彼は少し興奮気味。ガシガシといらただし気に頭をかくと、手に持っていた鉄パイプの切っ先をブンッと振り下ろす様に叔父さんに向けた。
「もう一度聞くぞ。臼杵貴文はどこだ。大概に吐かねぇとマジボコって病院送りにすんぞこのチビ眼鏡が」
彼は叔父さんより頭一つ分背の高くて、上から威圧するように叔父さんと叔父さんに引っ付いたまま彼にチラチラと視線を送る俺とを見回した。
何なんだこいつ、と少し怯え顔の俺とは対照的に叔父さんは涼しげな顔で彼を見上げる。ただ、叔父さんの顔からいつもの笑顔は来ていたけど……。
数秒間そのまま二人の睨み合い(?)が続き、やや間があって。
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