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悶々
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《ヴーーーー、ヴーーーー》
「佐木から?」
「うん!……今度はメールみたいだ」
百城の腕から逃れ、
急いで本文を確認する。
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祐貴♪
さっき、間違えて電話しちゃった☆
ゴメンネ!!
お見舞いは来なくていいょーーん♪
心配してくれてサンキューー♪
風邪なので僕はもぅ寝ます☆
ばいばぃ☆
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らしくないふざけた文章と、たくさんの記号や小文字。
二人は思わず目を疑った。
「なんだこれ」
「…す、すごいね」
「…あいつ…メールじゃこんなテンションなの?」百城が眉間にシワを寄せながら言う。
「いや、全然」
あまり連絡をとったことは無かったけれど、今までしてきた数少ないメールでは、点も丸もない、そっけないメールだった。
僕を名前で呼んだことなんて一度もないし、画面を飛び交う星やら音符も、あの佐木がすき好んで使うなんて想像もつかない。
「……風邪で頭おかしくなってんのかな」
「…‥さ、さあ?」
固まったまま顔を見合わせる。
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