アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
記憶 晴side
-
す、と奏太が目を閉じた。
もっと…と思ったところで思い出す。
(そういえば俺、奏太に怒られてもうしないって言ったじゃねぇか…!!)
慌てて唇を離して椅子に座り直した。
「あ、あの…、わりぃ」
そう声をかけると、奏太の目がぱちりと開く。
「…あれっ?」
「その、今のは、なんていうか、つい…」
「ここ、病院?」
「お、おう。そうだ、ナースコール…」
西川に言われた通りナースコールを押して、奏里に言われたことを思い出した。
『お兄ちゃんの目が覚めたら、奏里って呼んであげて』
「具合はどうだ?…奏里」
「…んん? あっ…」
どうやら奏里の言うとおり、入れ替わり中だということを思い出したようだ。
「体の節々が痛い…けど、なんでぼく…じゃなくて、私、病院に…?」
「…は、」
まさか。
まさかまさかまさか。
看護師が入ってきて、真実が明らかになる。
「…またぼく、転んじゃったの?」
奏太は、何故自分が傷だらけなのか、何も覚えていなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
67 / 104