アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
葛藤
-
どんな顔をしてしゃべればいいのかわからなかった。
奏里とも、晴くんとも。
2人が病室を訪ねて来たとき、きっと違和感を覚えただろう。
2人ともどこか鋭いし、僕はわかりやすいらしいから。
どうしよう。
僕はきっと、一番好きになっちゃいけない人を好きになっちゃったんだ。
報われないし、迷惑だし、歓迎されない。
僕は、晴くんのために強くなりたいと思った。
でも、こんな邪な気持ちから行動しちゃいけないとも思う。
どうせ叶わない。
どうせ許されない。
晴くんのため、晴くんのため、そんなことを思って努力してたら、もっと好きになっちゃう気がした。
そんなの…辛すぎる。
奏里と晴くんのいない病室で1人静かに涙を流していると、扉が叩かれる音がした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
93 / 104