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照応7
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「おかしいのは頭だけにしろよ友…」
「学年1位全国模試1位の僕になんてこと言うのww
ね、たぁあの子に恋しちゃってんだって!!」
ほらほら〜言っちゃえよ〜〜!とよく分からないテンションで俺に答えを迫る。言っちゃえよと言われても、俺は好きとか恋とかよく分からない。どうなったら好きと言えるのか、恋ってどんな感じなのか。
「分かんねーよ、俺、好きとか、恋、とかよく分からん」
むすっと答えると友はまたニヤニヤし始めた。無性にその顔に腹が立つ。こんなやつがなぜ女にモテる。
「たぁ、ちょっとこっち向いて〜」
「あ?なに?」
「僕とちゅーしよ♡」
「は?」
「はいはいはいちゅ〜〜〜〜♡」
「あ゛!?ちょ、きもっ、きもいやめろ!!来んな!!!」
がすっ!
目を瞑って俺に迫ってくる友に本気で鳥肌が立って思わず殴ってしまった。
「いったぁ〜!!ひどいな、たぁ…」
いやいや、ひどいって俺のせい?気持ち悪いことしたのあなたよ友さん??
って、あれ………?俺、さっき、高槻にキスされるって思った時、全然嫌とかキモいとか思わなかった。鳥肌も立たなかった。
俺、なんで高槻とはキスしてもいいやって思ったんだ……
「あれ、俺、なんで…?」
「どうしたの、たぁ?」
また友が含みのある笑い方をして俺の方を見る。友の顔には『ね?言ったでしょ?』って書いてあるように見える。
「俺、さっきいやじゃなかった」
「僕とのちゅーかな?♡」
「ちげーよお前のはきもかったよ!」
「ひどーい!」
「お前じゃなくて……………高槻………」
「ふふふふ……………僕がたぁの愛の伝道師になってあ・げ・る♡」
「は!?な、なんだよ愛の伝道師って!!」
俺がわけがわからないって顔をすると、友はため息を吐いた。
「だぁから、アイツのこと好きだろっつってんの」
「だからって言われてもよ、分かんねーよ!」
「ん〜〜〜普通さ、友達とさ、キスするかい?????」
「……俺、友達とか、ちゃんといたことねーもん……」
「もぉ〜〜〜〜〜!めんどくさい〜〜〜!!!!でもお前可愛いから教えるけど〜〜〜〜!!!!」
面倒くさいってなんだ!俺分かんねーっつってんのに!!!!
ちなみにこいつか俺を可愛いって言うのは昔からだから、もう、諦めた。
「さ、質問、答えてね」
「お、おう…?」
こうして咲田友の恋愛講座、開講。
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