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勝負3
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side 高槻
「あなたなんなの?たっちゃんのストーカーなの?気持ち悪いわよ?」
1ムカ
「さっきから私のこと『西園寺様』とか呼んで、なに?オタク?いやだわ、オタクなんて、気持ち悪い。」
2ムカ
「ところであなた、たっちゃんのなに?まさかあなたみたいな人がたっちゃんの友達なんて言わないわよね?笑わせないで?」
3ムカ
「どうして教室覗いていたの?あ、分かった。あなた、私の親衛隊の方?ちゃんと規約に書いてあるわよね?ストーカー行為はしないって。守らないと隊長に言いつけるわよ?」
4ムカ
「私と仲良くしたいなら、貢物でもしたら?まぁ、あなたとなんか仲良くしてあげないけど。ふふっ」
ファイナルムカレベル。
『誰もおめーのファンなんかじゃねえよ!!!!!!!』
そう叫びたかったが何しろ俺はコミュ障。
「…ぇ、ぁ……いや……………」
視線を泳がせながら、小さな声で抗議した。
もちろん、先方には伝わっていない。
「なに?聞こえないのよ、あなたの声。というか、本当にたっちゃんと知り合いなの?」
「お…お付き「ああああああ!!」てます。」
「たっちゃん!?急にどうしたの!?」
「悪い。なんでもねぇ。」
「で、なんて?」
「だからっ、お付き「おおおおおお!!」ただいてます。」
「たっちゃん!?どうしたの!?」
「いや、別に。」
「………ちょっと来なさい。」
ぐいっと袖を引っ張られて、廊下の隅へ連れて行かれた。
神田もついてこようとしたが、鈴子に『2人で話したいの♡(来るなよ?)』と牽制され、その場から動けなかった。
「はい、さっさと喋って」
「付き合ってます」
流れる沈黙。
「で、どういう関係?」
「恋人です」
「…あなた、妄想激しいわね」
「えっ、嘘じゃないで、すよ」
再び沈黙。
「はあああっ!?!?!?」
耳元で叫ばれ、耳が痛い。
ようやく状況を理解したようで、大変ご乱心されておられます鈴子殿。
そりゃそうか。男同士だしな。
しかも『俺』。
「ちょ、ちょっと待って。なんで?いつから?どういうことなの?たっちゃん、ホモなの?」
「2ヶ月ほど前から、咲田先輩のご協力(?)の元、無事お互いの気持ちを理解し合い、恋人関係に至りました。ちなみに俺も神田くんもホモじゃないです。」
「言わなくていいわよそんなの!!」
あんたが聞いたんやないかーーい
「っていうか、咲田先輩って、兄のこと?え、じゃあなに?兄は知ってたの?」
「そう、なりますね」
「あんの腐れハゲ……」
「(さすが兄弟だ…)」
何発か殴られるんじゃないかってくらい怖い顔をしてる鈴子。
うー……痛いのやだよぉ(>_<)←
「………あんた……………」
「ヒャッ、ヒャイッ!!!」
襟首をガッと掴まれる。
おつかれ、自分。
「…詳しく教えなさいよ」
ん……………………??
え……………?????
脳内処理が追いつかず、ハテナが浮かぶ。
「わかりやすく言うわ。私、腐ってるの。」
「あぁ!(・∀・)」
いやいや、あぁ!じゃないよ俺。
つまり、なに、性事情とか教えろって言ってんのかいな?
ヒィイイイイイイイ無理っ!!!!
「…たっちゃんが受けでしょ」
「なぜそれを」
「私、不良受け好きなの。」
「あぁ!(´・∀・`)」
だから納得してんじゃねえよ俺!
内心自分に突っ込んでいる間に、鈴子は俺の制服のポケットから携帯を奪い、連絡先を勝手に登録していた。
「はい、じゃあ、報告よろしくね♡あなたのことは気に入らないけど、ホモには代えられないわ♡相談ものってあげるから♡」
美少女コンテストで優勝できる並の笑顔で携帯を返された。
なんか、すごいことに、なってるぅ。
「おい」
突然横から声をかけられて、2人してビクついてしまった。
「た、たっちゃん…もぉびっくりさせないでよ〜!」
「か、神田くん!」
神田はむすっとした顔をして、俺を睨みつける。そして鈴子を一瞥して、俺の腕を捕った。そして一言。
「…帰っから」
神田に物凄い力で引っ張られ、俺はよろけてしまった。
神田くん、なんか、機嫌悪い…?
鈴子は不機嫌な神田に驚いた顔をしていたが、すぐに口元を緩め、楽しそうに微笑んだ。腐女子恐るべし。
「…神田くん…?」
「………」
さっきからずっと無言で、正直、怖い。
なにも話さないまま、寮の部屋へと到着した。
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