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気になるあの子の今日の買い物
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(あの笑顔に押し切られた形になっちゃったけど…次回はちゃんとした対応しなきゃな)
里見は凝視しないように注意深く彼の姿を追った。
(今日はまた疲れた顔してるな…)
彼はぐるりと店内を大きく回って、いつもの弁当コーナーの前に立った。
(今日も唐揚げ弁当ありますよ)
そう思いながら、ついにんまりとしてしまう。
(??)
彼は弁当コーナーを恨めしそうに見つめ、ポケットの何かを確認した。
すると顔を歪め、悔しそうにした彼は何も手にせず、その場を離れた。
「あっ、いらっしゃいませ。お預かりします。」
不意に来た客におっとと思いながら、彼から目を離した。
「ありがとうございました。」
会計を終えると里見はすぐに彼を探した。
(どこ行った?)
「お、お願いします!」
「あっ….はい。」
(おっと…)
里見の目の前にペットボトルに入ったジュースだけが置かれた。
里見はとびきりの営業スマイル(特に女性客から絶賛の)を作った。
「ぐ〜ぎゅるぎゅ〜ぐ〜。」
(あっ、今日は24日か。もしかして給料前…)
真っ赤な顔して、まさに穴があったら入りたいように小さくなった彼。
(ポテトいかがですかなんて余計なこといわなきゃよかった!)
「け、結構です!」
「あっ…」
脱兎の如くペットボトルを掴んで、彼は出て行った。
ふとレジスターの画面に”3”の数字が表示されてる。
(お釣り!)
里見は急いでお釣りを握りしめ、カウンターから出ようとした時、さっき引いたばっかりの廃棄弁当が目に入った。
「ちょっと待って!」
「はっ、はい?」
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