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初でーと。
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お昼前から待ち合わせて、「待った?」「待ってないよ」なんて恋人らしい挨拶をして、一緒にカフェに入った。
「休日に会うなんて、なんか不思議だね。」
「う、うん」
無駄に心臓が動いている気がする。
目の前には私服のキヨが居て、場所だって、会社でも居酒屋でもなくて。
俺にとったらこんなちゃんとしたデートは初めてなわけで…
「緊張してるの?」
くすくすと笑うキヨが訊いてきた。
「なんで…」
「なんとなく、そんな気がして。」
「むぅ…」
なんか腹立つ…
「怒ったの?」
「別に…ちょっと恥ずかしいだけで…怒ってない…」
俺ってなんて可愛くないんだろう。
ほんとは緊張してたし、ほんとはキヨに会えてすごく嬉しい。
猫をかぶればあんなにスラスラと出てきた言葉たちが、まるで頭から消えてしまったみたいに出て来なくて…
「そっか、良かった」
キヨはまた笑ったけど、俺と会えて嬉しいかな?
キヨは…こうやって、デートしたことあるのかな…ある、よな…元々女の子が好きだったんだろうし、モテるしこんな経験山ほどあったりするんだろうなあ…うわ、ナーバス…
「どしたの?」
「いや、ちょっと自己嫌悪…」
「…ここさ、美味しいオムライスがあるんだ。」
「え!オムライス!?」
「うん、裕基くん好きでしょう?」
「大好き!!」
「ふふっ、裕基くんが喜ぶと思ってここにしたんだ。」
「そうなの?」
「うん、ほんとに好きなんだね、オムライス」
「うんっ」
「楽しいデートにしようね。」
「うん…//」
いつものふにゃっとした笑顔でそんなこと言われると、どうしてもどきどきしてしまう…
心臓がいくらあっても足りない気がするほどに、キヨと居ると無性にどきどきする。
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