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真実
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ようやく睨み合いが終わったらしいが、悠弥はどうしても一ノ瀬が気に入らないらしく一方的に睨んでる。
これはこれで面白い。
1時間目始まりのチャイムがなった。その途端、保健室に内川が入ってきた。血相をかいて。
「おいっ悠弥大丈夫か?」
呼び捨てかよ!なんて
悠弥を見るとやっぱり顔が赤い。ここまで来て分かってしまった。悠弥の顔が赤い理由とか、内川が血相をかいてる理由とか全部。
「内川センセーさぁ、わかりやす〜い。」
一ノ瀬も気づいたらしく茶化し始めた。性格悪いなぁ。いつもは怖いくらい真剣で無愛想な内川の顔が赤くておもしろかった。
「で、何しに来たの?内川先生?」
悠弥が少し呆れたように、言うと内川は何も言わずに悠弥の腕を掴んで保健室を出て行った。
きっと二人は付き合ってるんだろうなぁいいなぁ、二人お似合いだし。
残された俺らは何がなんだか分からなくてただただ突っ立っていた。
「一ノ瀬先生、あのさ.....」
「湊叶、俺は間違ってると思ってないからな。お前は俺が--」
そう言いながら一ノ瀬も保健室を出て行った。
(最後なんて言ったんだろ?聞こえなかった。てか、みんな出ていっちゃったなぁ〜。これからどうすればいいんかなぁ)
誰も居なくなったので、俺は保健室を無人にすることもできずにちょっとだけ暇つぶしをすることにした。
俺は一ノ瀬の机に座った。椅子には一ノ瀬の白衣が掛かってあって、それはとてもいい匂いがした。人の上着の匂いをかいでいる自分を想像したらちょっと気持ち悪くなってやめた。
保健室に人は誰一人来なかった。
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