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恋人さん、もっとかまって
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コップの横に花を添える。ムラサキ色の太陽を見るヒマワリとは真逆の下を向いている花。
名前聞きそびれちゃったな。なんていうんだろう。夜ってオレの名前と似てるのかな。それともあれか、いつも下ばっかり見てるからとか…。
モンモンとで悩んでいるとドアが開く音がした。目の前にいる人は生徒会長さん。オレの大好きな人。
駆け足で近づいて行く。
「お邪魔してます。お、おかえりなさい…」
「……いいね…」
「え?」
「ううん、なんでもないよ。ただいま」
顔が熱い。久しぶりに2人きり。なんだか照れくさい。
「なんか甘い匂いするね」
「あ、はい。ホットチョコレートです」
「へぇ、夜ってホットチョコレート好きなんだ。知らなかったよ」
「え、あ、それは、ち、がくて…。その、先輩に、と…」
グイッと袖を引っ張ってテーブルに置いたコップの元に連れて行く。
「これ、作ったの?」
「は、はい。友達からレシピ貰って。最近全然一緒にいれないし、先輩、疲れて見えたから…」
クマだってついているのに…。
そう付け加えて先輩の目の下に親指を添える。100%下心はなかった。心配からきた無意識的な行動で、気づいた時には先輩の顔との距離は約5センチ。
「───っ!」
すみません。そう脳が言いなさいと命令する。
すみません。その言葉は先輩に吸い込まれたれるようにチュッとリップ音のあるキスをされる。
「ありがとう」
キスと万遍の笑みのダブルパンチをくらったオレはリンゴのように真っ赤になった。
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