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25、帰り仕度
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「ってことは、二人とも帰れるってことだよね?」
にこりと笑みを浮かべて翔太は、どこからか鞄を二つ出してきた。よく見れば片方は俺の鞄だよな?あとのは?
「はい。じゃあ、これどうぞ」
俺達に鞄を差し出した。ああ、片方は恭のだったのか。そして浮かんだのは、素朴な疑問だった。
「しかし、いつの間にこんな用意たんだ?」
「お前が恭クンを助けようとしてる間に、生徒会のメンバーに協力してもらってね、ね?」
「なるほど・・・って恭を俺が送るのはの決まってたことなのか!?」
「だって、恭自ら助けを求めた相手だよ?それ以上の適任者っていないでしょう?」
俺は思わず、真っ赤になってしまった。恭に助けを求められた時は、反射的に身体が動いていて、周りの人間からどう見えていたかなんて考えてもみなかった。少なくともコイツ『倉田翔太』にはそう見えていたということか。ちらりと恭に目線を移すと何故だか俺以上に赤くなっているように見える。
突然、翔太が鞄を投げつけてきた。恭には「はい、どうぞ」と手渡している。なんなんだ、この扱いの違いは。
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