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26、久しぶり帰り道
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俺と恭は生徒会室の裏口から出ることになった。ご丁寧に俺達の外履きの靴まで準備されていた。
「サンキュな翔太。また明日」
「ありがとう、翔太くん。え、えとまた明日ね」
俺達がそれぞれに礼を言うと、翔太は相変わらずの笑みで見送ってくれた。
それから裏門を潜るまでお互い無言だった。そして、裏門を出て初めに口を開いたのは、意外にも恭の方だった。
「・・・同じ学校入るんだったら、ボク変な意地張らずに圭ちゃんと一緒勉強したかったな」
・・・なんだろう。すっげぇ嬉しい気分になった。今更な話だが、それを想像するだけでも楽しい気分になった。
「お前、俺に教えてばっかで自分の勉強出来なかったかもよ?」
「知ってる?人に教えるだけでも、充分自分の勉強になるんだよ?」
「そんなもんか?じゃあ期末は一緒勉強しようぜ?」
「うん。望むところ。絶対圭ちゃんに赤点なんて取らせてあげない」
恭がクスっと笑う。
・・・可愛い。超絶カワイイ。そんじょそこらの女より絶対可愛い。照れを隠すように話題を変える
「・・・そういや、吹奏楽部つってたけど、まだピアノか?」
「うん。でも吹奏楽でピアノはメインじゃないから、お手伝い程度だけど」
そんな会話に久しぶりに心が温かくなってくる。こんな気持ちになったのは、いつ以来だろうか?そんな他愛ない会話は家に着くまで続いた。そしておれは覚悟を決めて、言葉にする。
「あ、明日から一緒学校行かねぇか?」
「・・・うん!」
恭が満面の笑みで頷いてくれた。
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