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28、姫からの電話
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晩飯を食ってベッドに寝転がる。食べてすぐ寝ると牛になるって言うけどメーシンだよな!
スマホを確認したら、みさきからの着信が20件以上入ってて、軽く・・・いや、かなり引いた。アイツなんなんだ。勝手に彼女とか言われたり、ストーカーか?そう思ったらちょっと強くなった。
その途端、着信音が鳴り出して慌てる。液晶を確認すると『恭』。慌てて通話ボタンをタッチする。
『もしもし、圭ちゃん?今大丈夫?」
「お、おう」
『あのね、今日のお礼に明日圭ちゃんのぶんもお弁当作っていきたいんだ。迷惑じゃない?』
「そんなん迷惑な訳ねーダロ」
俺は冷静を装ってはいたが、テンションがすっげぇ勢いで上がっていた。最後に食べたのは中学の時だけど、恭の料理は、かなり旨い。
「お前こそ、俺のぶんまで作って大変じゃねーの?」
『それは大丈夫。いつも余って困ってるくらいだから』
「ならいいや。楽しみにしてる」
『教室の前まで持って行って、メールすればいいかな』
今日の帰り電話番号だけでなくメアドも交換済みだった、
「そんなことしなくても、屋上で一緒に食おうぜ?授業終わったらメールしろよ」
『うん。分かった。ありがと』
しばらく無言が続いた。
『・・・もう遅いし切るね?』
「・・・おう」
通話を終える。
・・・会いてぇなぁ。
窓を開ければ恭の部屋が見えるのに、それが言えない自分の意気地のなさにため息が漏れた。
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