アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
39、「すき」かもしれない
-
しばらくすると、恭は俺の腕の中で「スースー」と寝息を立て始めた。
イジメとかあったからここんところ眠れてなかったのかもしれない。俺の腕の中が安心出来る場所になったと思うと嬉しなる。髪を梳いて顔を見つめると恭の綺麗な顔を見つめる。
気がついたら自分の顔を近付けていた。
ん?俺今何をしようとしていた?恭にキス・・・ってオイ、何しようとしてんだよ!
慌て恭を抱き直すと安心させるように背中をポンポンと優しく叩いてやる。
「本能と葛藤か?」
いつの間にか帰って来ていた翔太がクスクスと笑っていた。
「見てたのかよ」
余裕そうな笑みが気にくわなくて、つい拗ねたような口調になってしまう。
「結局さ、お前も『そういう意味』で恭クンの事を好きなんじゃないの?」
胸が、ドキンと高鳴った。すぐに「バカ、そんな事あるか」って言い返したかった。
でも、俺が恭を『すき』?今までこれ以上、恭との関係がこじれるのが嫌で、考えないようにしてきた事だった。
「・・・んぅ」
恭が身じろぐ。目を覚ました様だ。
「・・・あれ?ボク寝てた?」
恭は周りを見渡し、翔太を見つけると俺の脚の間から、真っ赤になって飛び降りる。
・・・そんなに過剰反応しなくても。巴の前だったら平気だったくせに。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
39 / 75