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53、俺達だけの
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俺は店内を回り恭に似合う石を選んでいた。台座も大きくはないので石の値段もたいしたことなかった。レプリカだろうけどルビーやサファイアなんかもあった。
でもなんか『恭』って感じじゃない。いろんな石を手に取ってみる。ふと目に入った石、
『アクアマリン』と書いてある石を手に取った。青だけど空みたいな色で透き通ってて、なんか『恭』って感じがした。
「決まった?」
恭の声に振り返る。
「ああ、お前は?」
「うん。あれがいいな。なんか圭ちゃんっぽくて気に入っちゃった」
恭が指指す先を見ると『ガーネット』と書かれた紅い石だった。
「そんなに血の気多いか?俺」
「違うよ。なんか圭ちゃんの意思の強さっていうか生命力の強さ?みたいの感じてさ」
俺ってそんな大層なもんか?ま、いいや。恭がそう言ってくれるんだから、これにしよう。それぞれが決めた石をカウンターに持っていく。台座に石をを埋めてもらって、裏側に文字を掘ってもらう。
その始終、恭はニコニコしていた。それを隣で見ているだけで幸せな気分になった。
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