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「はっ…、あっ、あぁッ……ん…ッ」
「どうした?もっと腰振れよ。早くイかせねーと予約の客が来るぜ?」
「よく…、言うよ、わざとやってる癖に…ッ」
自分に跨がって喘ぐ僕を見て伊月は悪戯に口端を上げた。
一階の玄関から入って右が調理場。正面の階段に隠れるように伸びる廊下の先が僕達専用の風呂場と食事をする部屋。玄関から左側が通りに面して客引きをする見せ部屋。
そしてその一番突き当たりに位置する奥の部屋で僕は今、伊月を悦ばせている。
「失礼します…。花魁、馴染みがお見えです」
襖越しに控えめな蓮の声が客入りを告げた。今日は誰だっけ?
「あッ…蓮…、部屋…に、…っ上げといて…。すぐ終わらせる」
「はい」
「"すぐ終わらせる"か。よっぽどの自信だな」
「…ふふっ、僕を誰だと…?」
楼主が店の商品に手を出すだなんて表向きは言語道断。
それを隠そうとともしない伊月は更に質が悪い上、客を待たせてまで自分を優先させるなんてさすがに呆れて物も言えない。
だけど楼主の一言で生き死にを左右される僕達は文句も言えず従うしかないんだ。
「……ッう、…あっ、ん…っ!」
「……っ」
覆い被さっていた上体を起こして少し腰を反らせ最奥まで繋がると伊月が小さく息を詰めた。
「くそ…っ、いいぜ雅」
「は…ッ、…ん、だったらさっさと、イっちゃいなよ…!」
咥えこんだ伊月の固い熱が下から何度も突き上げてきて腰が震える。
受け入れる僕だっていつまでも平然とはしていられない。
自分の中に熱を埋めるたびに陰茎が揺れて先走りが伊月の腹に伝い落ちる。
僕もそろそろ限界かも…。
「雅、お前は出すなよ」
「っ…!」
「客が待ってんだろ…っ。おっ勃てたまま行きゃあ、そいつだって悦ぶぜ?」
「……外道ッ、んッあ…っ、あぁっ…!」
膨れ上がった熱が柔壁を苦しいくらい圧迫して一際強く打ち付け、奥で大きく何度も跳ねる。
だけど吐精を禁じられた僕にはその微動すら毒のように腰の奥深くに根付く。
最後の一滴まで搾り出した伊月は切なく躯を疼かせる僕を見て浅く笑う。
……こいつは悪魔だ。
「ほら、さっさと抱かれて来いよ」
「っ……言われなくても」
満足気に衰えだした熱を引き抜き着物を軽く整え部屋を後にした。
────熱い。身体が熱くてどうにかなりそうだ。
「雅……」
「蓮…、誰が来たの…」
震える肩を両手で抱くと、廊下に控えていた蓮が余りにも心配そうに顔を覗き込むから僕は力無く笑った。
でもそれは彼にとって安心できるものではなかったらしく、顔を赤くして益々困惑を見せる。
「篠田様だけど…」
「篠…?────ッ」
「あっ!花魁!?」
廊下を走るなんてあり得ない。だけど今すぐ快楽を得たくて、僕は彼が待つ自分の部屋へ足音を弾ませ、力任せに襖を開け放った。
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