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くじけない
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潤は、ひとしきりティッシュで鼻をかんで、ティッシュを脇の白いゴミ箱に捨てた。
潤は、涙を拭いて、また、いつもの気丈な顔に戻った。
唇を真一文字に引き結んで、感情を抑え込んだ、困難にくじけない、誇り高い顔つきに。
目の前には、下半身裸の華奢な美少年と、上半身裸の美中年、背後には筋肉美青年。
フルコースの状況だった。
しかも、この人たち親子兄弟なのに、何この状況。
そんな中で、僕も下半身裸だった。
当然、ギンギンになっていた。
「ああ、ああ」
僕は、理性も失って、恥も外聞もなく、人前で、自慰をしてしまっていた。
こそこそ隠れてどころか、声まで出して。
裸の二人は、僕の喘ぎ声などは、画面の外であるかのように、見向きもしなかった。
「潤、拘束具を外しなさい」
おじ様が言った。
「シャワーを浴びるから」
潤は、動揺がおさまっていないらしく、もたもたしていた。
「譲、お前は、外に出なさい」
おじ様が言った。
譲が、僕の手を引いて、洗面所の外に出ようとすると、
「その子は、置いていきなさい」
と言った。
「ちっ」
譲は、舌打ちした。
「てめえばっかり、いい思いするなよな」
譲が、おじ様に聞こえないように、憎まれ口を叩いた。
譲は、僕を残して洗面所を出ていった。
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