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条件付きの愛
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「可愛い子だよ」
大洗氏は、不安そうな潤に重ねて言った。
「本当?」
潤は、信じられないようだ。
「俺のこと嫌いじゃない?」
「友達のエッチなお漏らしを見せてくれたら、好きになるよ」
「そうか。じゃあ、がんばる」
潤は、簡単に手なずけられた。
そのやりとりを見て、「潤は、条件付きの愛しか知らないんだろうな」と哀れに思った。
だから、いつも不安定で、ビクビクしていた。
解離していると、ビクビクしているようには見えないけれど。
逆に、肝が据わっていて、動じないように見えたりした。
でも、ただ魂が抜けてるだけだったりした。
潤といっしょにいて、潤の反応が時々鈍く、不自然になるのでわかった。
潤は、子ども返りする時も、たびたびあった。
誰でも、子どもの時は、人格形成の途上なので、そういうことはよくあることのようだったが。
でも、本来の潤は、豊かでパワーに満ち溢れていて、きっともっと素晴らしいに違いないと僕は思っていた。
こんな悲惨で救いようのない変態な人たちに育てられて、健気にも、これだけ適応して、必死に生きてるんだから、立派だと思った。
潤本来の生命力、生きる力、を、砂漠の植物が、地下の水脈まで長い長い根っこを必死でのばすように、必死で養い保って生きているんだろうと思った。
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