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永久はアキラに頷くと、何気に最後の花に水をあげ忘れていたことにその場で、気がついた。
永久は地面に落としたジョウロを拾うと、
それを持って最後の花に水をまいた。
そんな永久のうしろから、アキラだまって近づいた。
アキラは永久に近づくと何の花かを尋ねた。
「アルメリアとスイートピーだよ」
永久はアキラに花の名前を教えると、再び花に水をあげていた。
アキラはうしろから黙って永久の手に、
自分の手をそっと重ねた。
自分の手の上にアキラの手が重なると、
永久は急にアキラにドキドキした。
背中からアキラの温かい体温を感じた。
永久はうしろで黙っているアキラに、胸が急に苦しくなった。
「あ…アキラ君?」
永久がそう言うとアキラは永久にボソッと
小さく囁いた。
「花は水をあげないと栄養がなくなって、枯れるのは人間だって同じなのかもな…」
「俺だっておまえが俺だけをみてくれなきゃ、枯れるよ」
アキラ君が僕のうしろでそう呟くと、僕はアキラ君の方を振り向いた。
「アキラ君…?」
僕がそう言うとアキラ君はすこし、悲しい目をしていた。
「アキラ君…どうしたの?」
僕がそう言うと顔を少し下に向かせて僕に何でもないと笑った。
暫く沈黙すると、アキラ君は僕に言った。
「永久…キスして…――?」
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