アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
風邪 1
-
「ただい…まッ!」
玄関を開けたらいきなり前からアタックされた。
なんか、デジャブ…。
「ただいま、いきなりどした?」
「……。」
「…連?」
俺に抱きついたままの連は肩に顔を押し付け、離れようとしない。
表情が見えないから余計不安になる。
「…おかえり、兄さん。」
「ん?あぁ。」
やっとお互いの顔が見えるぐらい離れたところで連の顔が赤いことがわかった。
「…少し風邪っぽいか?」
「…ん。」
昔から連は、体が弱るといつも以上に甘えてくる。幼稚帰りというのか?そんな感じ。
「熱は?」
「計って。」
っこつん。
連が俺と連自身の前髪をあげておでこをつけてきた。
…顔が近い。
「少し熱いな。とにかく中に入ろう。」
「ん。」
この時期に風邪はあまり良くない。早く治さないとテストに響いてしまう。
一旦ソファーに座らせ毛布をかけた。ついでに体温計も渡した。
「兄さん、キスして。」
そうとう弱ってるな。仕方ないか…。
……チュ。
「ありがと。」
頰に触れるだけのキスをしただけなのに連は満足そうに微笑んだ。
そういう表情は年相応に見えるし可愛いと思う。控えめな感じだし…。
「兄さん、はい。」
「あぁ、体温計か。…37度4分、微熱だね。自分の部屋で寝とけ。」
「ん。」
「後でお前の部屋行くから、安心して寝とけ。」
「……。」
まさかの無言。
「どした?」
「部屋で待ってる。」
「あほか、寝とけ。」
台所で連用の飲み物を作りかけていたが、俺は笑いながら連にそう言った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
45 / 116