アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
迷子
-
影山と月島は、付き合っている
影:「おいっ!月島!!!」
月:「…なに」
影:「あ、した……俺の家、来ないか?」
月:「王様の家?」
影:「悪いか!?」
月:「別に、いいケド」
影:「うぉっ!マジで!!」
月:「あー、うん。まぁ、大丈夫か」
影:「ん?なんかあるのか?無理してこなくても…」
月:「ナンデモない。後でメールするから、住所教えて」
影:「おうよ」
『王様、住所教えて』
『××× ○○○○ □□□ △△△』
『わかった。ありがと。9時ごろ着くようにする』
『おうよっ』
月: 「××× ○○○○ □□□ △△△……って、どこ?」
実は、ものすごい方向音痴だった
もちろん、地図なんて読めない
月:「てか、ここ、どこ?あれ?影山どこ」
そして、1人が嫌いだ
月:「ぅうっ…かげやまぁ………どこぉ」
もう泣きそうなまでに追い詰められていた
影:「あいつ、どうした?いつもなら9時つったら絶対その時間には来るのに…9時10分か、電話するかな。あいつに限って、迷子はないと思うけど」
プルルル、プルルル
月:「もし、もし」
影:「月島!どうした?今どこに………って、お前泣いてんの?」
月:「泣いて、ない」
影:「嘘だ、涙声。なんかあったのか?」
月:「な、んも…ないから」
影:「なんもなくないわけないだろ!ほら、今どこにいる?」
月:「わ、かんなぃ」
影:「わかんねぇの?じゃあ、迎えにいくから、電柱になんてかいてある?」
月:「■■■ ◆◆◆ ●●● ▼▼▼」
影:「そこって、駅から俺んちまでと正反対だな……」
月:「だいじょ、ぶ…だ、から」
影:「大丈夫じゃないっ!!!いいか、そこで待ってろよ!絶対動くなよ!!!」
月:「ぅえ、う。ん。ごめ、ん」
影: 「■■■ ◆◆◆ ●●● ▼▼▼か、けっこーあるな……」
ザァァァ………
影:「嘘だろ!雨とか………傘っ」
影:「月島!月島、月島!どこだよ」
月:「ぅう、うぇっグスッ…」
月島は傘を持っていないため、ずぶ濡れで道路のわきにしゃがみこんで泣きじゃくっていた
影:「月島っ」
がばっ
影山は月島に思いっきり抱きついた
月:「かげ、やま?かげやまぁ………」
影:「月島、目ぇ真っ赤だぞ?体も冷えきってるし…大丈夫じゃないよな」
月:「もっ、はなして…じゃないと、かげやまもぬれちゃう!そしたら、かぜひく、から」
影:「俺のことより、自分の心配しやがれアホっ」
月:「ぼく、はいいの。でも、ぼくの、せいで………かげっやまがかぜひくのは、いやだ」
影:「俺だって、俺のせいでお前が風邪引くとか、やだよ!俺がちゃんと昨日の時点でお前の考えてることわかってやれれば!」
月:「………と、…たんだ」
影:「なに?」
月:「かげやまの……その、すきなひと、のところにだったら、まよわずにいけるんじゃないかって、おもったの」
影:「でも俺は、大好きな人に無理してほしくない」
月:「っかげやまぁ、ごめ、なさぃ…グスッ」
影:「謝んなくていいし、もう泣くな」
月:「…うん」
影:「ほら、帰るぞ」
月:「っ、うん」
影:「もっとこっち寄れ」
月:「うえっ?」
影:「傘1本しかねんだよ」
月:「かげやま、ぬれちゃう」
影:「いいから」
影:「ん、タオル」
月:「あり…がと」
影:「落ち着いたか?」
月:「だいぶ……」
影:「なんで、あんな泣いてたんだ?」
月:「知らない場所で1人で、怖くて、でも、影山の声聞いたら、安心しちゃって……ぅう」
影:「うぁぁっもう泣くな!風呂沸かすから、ちょっと待ってろ!」
月:「っ、うん…はあ、はあっ……はあ」
影:「どうした?月島…月島!?顔真っ赤!息荒いし。えっ?おいっ月島」
月:「はあっ、はあっ」
トサッ
月島は、その場に倒れ込んでしまった
影:「体熱い。すげぇ熱!どうしよっ!月島、大丈夫か?」
月:「ん、ぅ」
影:「じゃねーよな……とりあえず、運んで服変えて…」
月:「 (パチッ) う、ぁ…ここ、どこ?あれっ、影山いない。どこ?どこ?あぅ、体重たい…うぅぅ… (ぽろっぽろっ) 」
ガチャッ
影:「月島、起きた、の、か…?なんでまた泣いてんだよぉ (おろおろ) 」
月:「かげやまぁ……」
影:「はい、よしよし…熱あんだったら、言えよな。…落ち着いたか?」
月:「、うん………ほんとに、ごめん……」
影:「ほら、お粥作ったから。ん?なんかあんのか?」
月:「………ぅ」
影:「そんな顔するなよ………」
月:「なんも、ない」
影:「言え」
月:「……やだ」
影:「言いなさい」
月:「………やだ」
影:「言わなきゃわかんないんだよ?」
月:「……笑わない?」
影:「おう」
月:「……………蛍って、呼んでほし、ぃ///」
影:「………蛍っ」
月:「っ///ありがと」
影:「蛍、もう大丈夫か?他になんかあるか?俺はお前のことが、心配なんだよ」
月:「大丈夫だよ、とびお。迷惑かけてごめん……せっかく誘ってくれたのに………」
影:「いんだよ!そんなこと。俺は蛍といられるだけで幸せなんだよ!」
月:「ぅぅう、」
影:「えっ?なんかやなこと言ったか?」
月:「ちがっ、……うれしいの」
影:「もう泣くなよ。あと、その顔俺以外に見せんな?」
月:「うん。僕がこんな泣き虫になれるのは、とびおの前でだけだから」
影:「 (みんなの知らない蛍を、俺は知っている。方向音痴な蛍も、一人が嫌いな蛍も。泣き虫な蛍だって知ってる。) 愛してるよ、蛍」
月:「僕もだよ。あいしてる。とびお」
end
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 159