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その日
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朝イチの『寝起きドッキリ』が頭から離れず放課後までひきずっていた。休み時間、実から「なんか今日お前変じゃない?」と言われる始末。
病気かと心配してくれた実は優しいし、少しの変化に気づいてくれるなんてやっぱ最高の友達だ。
授業中、前屈み状態の矢田さんを相変わらずだなぁとボンヤリ思いながらも、篠原さんが声をかけてくれたという出来事に何故か高揚感がありモヤモヤしていた。
放課後、恒例の体育館コースへ向かう時も脳内は篠原さんいるかな?…とか、ボールに触りつつ剣道部をチラ見したりして。
スッキリしない。
背筋のキレイな篠原さんが目立って見える。
いや本来目立つ存在だろう、貫禄あるし高身長だし。…うん。
たまたま篠原さんがバスケ部側の通りに来たので僕はつい小走りで駆け寄ってしまった。
なんか、タイミング見計らったような行動に見られてたんじゃないかと後々思ったけど。
「今朝は声をかけて下さり、ありがとうございました!!今後気をつけます!」
声が上ずったことは恥ずかしかったけど、お礼を言えて良かった。モヤモヤが何なのかわからないけど、厳しそうな先輩とこれから顔を合わすだろう状況で嫌な印象をもたれたくなかっただけかもしれない。
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