アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
意地になる
-
「浅沼、おっはよぉ!! 松尾っちもおはよ!! ぐっもーにん、ぼんじゅーる!!」
テンションMAX、充電100パーセンッ!
陽気に明るく賑やかにッ!!
から元気も元気のうちー!!
今日も元気な美咲ちゃんです♪
教室に入るなり挨拶回りを始めたアタシを、異様なもののように見るクラスメイト。
あらあら、結構なことですこと。
と、グッと首が絞まる感覚。
あらやだぁ、誰ですかアタシの服の襟引っ張ってんのは。
「死ぬからやめてよね!
……う、うぉぉ……??」
必死で逃れると、しかめっ面の純平サンとご対面。
「……泣いたの?」
一瞬怯むと、そんな質問を投げ掛けられる。
……何故バレた……!?
無表情な彼の顔を、いぶかしげに見てしまった。
「はぁ!? 泣いてなんて──」
「君ねぇ、バレッバレなんだよ」
冷たい目で見下ろされ、言葉が詰まる。
……あの後、さめざめと泣いてしまったから。
だって、ショックでしょうよあんなことになったらぁぁぁぁ!!
「……泣いたけど……」
「無理しないほうが、」
「でも、凄い情報だってもってるんだから!!」
そう言って、手の中にあったスマホを純平に投げつける。
「……ふふ……こうなったら絶対手なんて引かないんだから」
もう意地の域である。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
100 / 102